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2019.07.24
ブログ
矯正治療に使用するカリエールモーションとは?
小児矯正・大人の矯正〜カリエールディスタライザー
矯正治療を有効に進めるための、装置のひとつであるカリエールモーションをご紹介します。
材質:(クリアタイプ)ニッケルチタン合金、ポリエステル と比較的アレルギーの起こりにくい材質かと思います。
【治療期間を短くする装置】
矯正治療(頬側矯正・舌側矯正・マウスピース矯正など)前に用いる装置です。主にⅡ級治療といって、奥歯の噛み合わせが出っ歯の場合に使用します。矯正治療をする際には奥歯の噛み合わせをⅠ級関係にするのがベストなのですが、カリエールディスタライザーは、矯正スタート前に短期間で奥歯を後ろに移動する効果があります。ブラケットのみで治療した時に比べ約30~35%の期間短縮が見込めると言われています。
歯のガタガタをキレイに並べたり、前歯を下げて口元をキレイにする治療は、どこかに隙間がないと治療が達成できません。
そのために、矯正歯科治療では便宜抜歯をして、隙間を作り並べます。
*便宜抜歯…矯正治療のために歯を抜くことです。
わずかに、隙間が足りない時は、歯列弓を拡大する、ストリッピングをするという方法をとることがあります。
*歯列弓を拡大…ワイヤーで広げた形に調整したり内側に拡大用の装置をつけて行います
*ストリッピング…通常の治療でよく採用されている方法です。簡単にいうとやすりがけで、歯と歯の間に隙間を作ります。歯の最外層の硬いエナメル質の部分だけを必要に応じて、最大でも0.5mm未満程度。
それでも足りないけど、抜歯するのはちょっともったいないという時、私たちの味方になってくれる装置が現れました。
それが、「カリエールモーション」です。
それでも足りないけど、抜歯するのはちょっともったいないという時、私たちは大臼歯の遠心移動を考えることがあります。
*遠心移動…その通り、歯を後ろに送る治療です。
智歯(親知らず)があったり、顎の骨の形などによって、必要な隙間の量によっては適用できないこともあります。
多くの場合インプラントアンカーを打ったり、ヘッドギアを使ったりして遠心移動をしますが、当院が採用している「カリエールモーション」は、侵襲もなく外側に見える装置を使うことなく、歯に装着するだけのシンプルな装置で遠心移動ができます。
*ヘッドギア…お家で使用していただくものです。10時間以上の使用が目標になります。欠点としては頭にかける装置が必要になること。
このカリエールモーションは、歯の表面に装置をつける治療だけでなく、特にマウスピース矯正(インビザライン)の治療にもとても有効です。
また、大人の矯正だけでなく、小児矯正でも大変有効に使うことができます。
上顎前突(出っ歯)のお子さんは上の奥歯を後ろに動かしたりするときにもヘッドギアを使用することがありますが、カリエールモーションならお口の中だけのシンプルな装置なので、お子さんでも使いやすく、早く慣れてくれるので効果が現れやすいです。
当院が使用しているカリエールモーションは、クリアタイプですので目立ちにくい装置です。
使用方法は
- 上顎の側方歯にカリエールモーションを装着します
- 下顎には透明なマウスピースをして、奥歯につけたボタンとゴムかけをします
従来の装置に比べシンプルで患者さんへの負担が軽減され、また効果がえられるのも従来の装置よりも短縮が見込める装置です。