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2025.12.22
お知らせ
延世大学歯科大学での大学院講義を終えて— 世界トップレベルの教育現場で共有した、日本の矯正歯科臨床 —

先日、韓国を代表する名門 延世(ヨンセ)大学校歯科大学にて、矯正歯科および口腔外科の大学院生を対象とした講義を行いました。
延世大学校は、ソウル大学(S)、高麗大学(K)と並び、韓国最難関大学群 「SKY」 の一角を成す、韓国屈指の総合大学です。
2025〜2026年の最新の世界大学ランキングでは、QS世界大学ランキングで世界50位にランクインし、韓国の私立大学として初めてトップ50入りを果たしました。また歯学分野においても、世界31位と国際的に高い評価を受けています。
そのような世界トップクラスの教育・研究環境を有する延世大学歯科大学において、大学院教育の一環として講義を担当する機会をいただけたことは、私たちが日本で積み重ねてきた臨床と教育の取り組みが、国際的な教育の文脈でも共有できる段階にあると評価していただいた結果だと受け止めています。
鄭(チョン)朱玲 教授とのご縁

今回の講義は、延世大学歯科大学矯正学教室主任教授であり、韓国矯正歯科学会の会長も務められてきた 鄭(チョン)朱玲 教授 からの正式なご依頼により実現しました。
私が鄭教授と初めて出会ったのは、2004年、東京医科歯科大学矯正科に入局した当時です。鄭教授は、相馬邦道教授からも高く評価されていた存在であり、当時の私は、学術的にも臨床的にも多くのご指導と温かい支えをいただきました。
そのご縁が20年以上の時を経て、延世大学という国際的な教育の場で再びつながったことは、個人的にも、そして医療者としても非常に感慨深い出来事でした。
日本で実践している「デジタルを統合した矯正歯科臨床」

講義では、私たちが2018年から日本で実践している、デジタル技術を統合した矯正歯科臨床のワークフローについてお話ししました。これは単なる最新技術の紹介ではなく、
- 各種検査データをすべてデジタルで統合・共有すること
- 矯正歯科医と口腔外科医が、同じ三次元情報を基に議論すること
- 診断から治療計画、外科連携、教育までを一貫した流れで考えること
を目的とした、臨床の質と安全性を高めるための実践的な取り組みです。
学内ツアーと教授陣との交流

講義後には、延世大学病院の診療現場や学内施設の見学、さらには西洋医学の発祥地として知られる延世大学最初期の歴史的建造物までご案内いただきました。
また、韓国矯正歯科学会の会長を務められた教授陣をはじめ、多くの先生方に直接ご紹介・ご挨拶の機会を設けていただき、大学全体として非常に温かく迎えていただいたことが強く印象に残っています。
大学院生たちの反応


講義後のディスカッションでは、大学院生から非常に多くの質問が寄せられました。鄭教授からは、「これほど多くの質問が出る講義は久しぶりです」との言葉もいただき、臨床の現場に根ざした内容が、若い世代にも強く響いたことを実感しました。
ミライズが大切にしていること
今回の延世大学での講義・交流を通じて改めて感じたのは、医療は流行や派手さではなく、積み重ねと対話によって磨かれていくものだということです。
ミライズでは今後も、
- 国内外の大学・専門家との連携
- エビデンスに基づいた治療
- 教育と臨床を両立させる姿勢
を大切にしながら、患者さんにとって本当に安心できる矯正医療を追求していきます。
世界的に評価される大学での講義経験も、日々の診療をより確かなものにするための一つの積み重ねとして、これからの臨床に還元してまいります。
