よくあるご質問(FAQ)
歯根吸収や歯肉退縮などのリスク、妊娠中や持病がある場合、トラブル時の対応についてのご質問を18問掲載しています。記載は一般的な情報提供であり、実際の治療方針は診査・診断のうえで個別に判断します。ご質問の一覧はよくあるご質問をご覧ください。
Q. 矯正治療で歯の根が短くなること(歯根吸収)があると聞きました。どのようなことが起こるのですか?
A. 歯を動かしていく過程で、歯根の先端がわずかに短くなることがあり、これを歯根吸収と呼びます。多くは軽度で日常の機能に支障が出ない範囲にとどまるとされていますが、起こりやすさや程度には個人差があり、もともとの歯根の形や体質、治療期間などが関係すると考えられています。検査結果をもとに想定されるリスクを事前にご説明したうえで、歯科医師が力のかけ方や治療計画を検討します。
Q. 歯根吸収が起きていないかは、治療中にどのように確認するのですか?
A. 治療の節目でレントゲン撮影を行い、歯根の長さや形の変化を確認していきます。変化の傾向がみられた場合には、歯を動かす力や方向の見直し、一定期間を空けて経過をみる、治療目標を修正するといった対応を歯科医師が検討します。ご自身で気づける症状はほとんどないため、定期的にご来院いただいて確認していくことが大切です。
Q. 矯正治療で歯ぐきが下がることはありますか?
A. 歯を動かす方向やもともとの歯ぐき・骨の厚み、歯みがきの力の強さなどによって、歯ぐきが下がり歯が長く見えるようになること(歯肉退縮)があります。起こりやすさには個人差があるため、事前の検査で歯周組織の状態を確認したうえで、移動の量や方法を歯科医師が検討します。治療中も歯ぐきの状態を確認し、必要に応じて歯周の処置や清掃方法の見直しをご案内します。
Q. 歯を並べたあとに、歯と歯の間に三角形のすき間ができることはありますか?
A. もともと歯周組織が下がっている場合や、歯の形が三角形に近い場合などでは、歯が並ぶ過程で歯ぐきとの間にすき間(いわゆるブラックトライアングル)が見えるようになることがあります。歯の形態をわずかに整える、詰め物などで形を補うといった対応が検討されることもありますが、適応できるかどうかは歯や歯ぐきの状態をみて歯科医師が判断します。気になる点は治療を始める前の段階でご相談ください。
Q. 過去にぶつけた歯や大きな治療をした歯があります。矯正で神経に影響が出ることはありますか?
A. 頻度は高くありませんが、過去に強い外傷を受けた歯や大きなむし歯治療を受けた歯では、矯正力が加わる過程で神経の反応が弱まり、歯の変色や根の治療が必要になることがあります。治療前の検査で歯の状態や神経の反応を確認し、リスクが想定される歯については経過を注意深く追っていきます。過去のけがや治療の経緯は、分かる範囲で初診の際にお知らせください。
Q. 治療中に歯がしみたり、ぐらついたりすることはありますか?
A. 歯が動いている間は歯を支える組織が一時的に変化するため、軽いぐらつきや、冷たいものがしみる感覚が出ることがあります。多くは装置の調整後しばらくして落ち着いていきますが、感じ方や続く期間には個人差があります。強い症状が続く場合や、特定の歯だけぐらつきが目立つ場合は原因を確認しますので、ご連絡ください。
Q. 歯が予定どおりに動かないことはあるのですか?
A. 歯と骨が部分的にくっついている状態(骨性癒着)や、組織の反応の個人差、装置の使用状況などにより、想定したとおりに歯が動かないことがあります。その場合は原因を確認したうえで、装置や力のかけ方の変更、治療計画や目標の見直しなどを歯科医師が検討し、内容をご説明したうえで進めます。治療の経過や期間には個人差があり、あらかじめお約束できるものではない点をご理解ください。
Q. 矯正治療の途中でむし歯が見つかった場合、どうなりますか?
A. 進行の程度に応じて、装置の一部を一時的に外して処置を行う、あるいは歯を動かす工程をいったん止めてむし歯の治療を優先する、といった対応をとります。かかりつけの歯科医院で処置を受けていただく場合は、装置の扱いについて情報をお伝えして連携します。治療の順序は口の中の状況をみて歯科医師が判断しますので、痛みや違和感があれば早めにお知らせください。
Q. 装置が当たって口内炎ができたときは、どうすればよいですか?
A. 装置に慣れるまでの時期は、粘膜がこすれて口内炎ができることがあります。当たる部分に保護用のワックスを使う、刺激の強い食べ物を控えるといった方法で楽になることが多く、粘膜が慣れるにつれて起こりにくくなっていく傾向があります。痛みが強い場合や、2週間ほど経っても治らない場合は、装置の調整や別の原因の確認が必要ですのでご連絡ください。
Q. 治療中に顎が痛くなったり、音が鳴ったりすることはありますか?
A. かみ合わせの変化やくいしばりなど複数の要因が関わり、治療の途中で顎の痛み・音・開けにくさといった症状が現れたり、もともとの症状が変動したりすることがあります。症状の有無や程度には個人差がありますので、気づいた時点でお知らせいただければ、装置の調整や日常生活での注意点を含めて対応を検討します。なお、矯正治療は顎関節の症状の改善を目的として行うものではない点もご理解ください。
Q. もともと顎関節に症状があります。矯正治療を受けることはできますか?
A. 顎関節の症状がある方でも治療を検討できる場合はありますが、まずは症状の程度や経過、必要に応じた画像検査などで状態を把握することが前提になります。症状が強い時期は、まずその落ち着きを図ることを優先し、その後の進め方を歯科医師が判断することがあります。矯正治療によって顎の症状がどう変化するかは個人差が大きく、あらかじめお約束できるものではありません。
Q. 装置の一部を飲み込んでしまった場合は、どうすればよいですか?
A. 小さな部品を飲み込んでしまうことがまれにありますが、多くは自然に排出されるとされています。ただし、むせ込みが続く、息苦しさや胸の痛みがあるといった場合は気管に入った可能性が考えられますので、すぐに医療機関を受診してください。いずれの場合も、外れた部品の確認と装置の点検が必要ですので、当院にもご連絡ください。
Q. 転んで口や歯をぶつけてしまいました。どうすればよいですか?
A. まずは早めに歯科を受診し、歯や歯ぐき、周囲の骨の状態を確認してもらってください。矯正装置を使用中の場合は変形や破損の有無も確認する必要がありますので、当院にもご連絡ください。ぶつけた歯は時間が経ってから変色や神経の症状が現れることもあるため、経過をみながら治療の開始時期や進め方を調整する場合があります。日常的に口をぶつける機会が多い方は、装置の種類に応じた保護具の使用についてもご相談ください。
Q. 矯正用アンカースクリューが外れたり、周りが腫れたりすることはありますか?
A. 植立した部位の骨や粘膜の状態、清掃状況などにより、スクリューがゆるんで外れることや、周囲の粘膜に炎症が起こることがあります。外れた場合は、改めて植立する、位置を変える、別の方法に切り替えるなどの対応を歯科医師が検討します。周囲を清潔に保つことが予防につながりますので、お伝えした清掃方法を続けていただき、腫れや痛みがあれば早めにお知らせください。
Q. ゴム製品でかぶれたことがあります。矯正治療で使うゴムは使えますか?
A. かみ合わせの調整に使うゴム(顎間ゴム)や診療で使用する手袋などにラテックスが含まれる場合がありますので、ゴムでかぶれた経験のある方は初診の段階で必ずお知らせください。ラテックスを含まない製品に変更するなど、使用する材料を調整して対応できる場合があります。アレルギーそのものの診断には医科での検査が必要になることがあり、必要に応じて受診をご案内します。
Q. 矯正治療で撮影するレントゲンやCTの放射線については、どのように考えればよいですか?
A. 撮影は診断や治療経過の確認に必要な範囲に限って行い、防護具の使用など被ばくを抑える配慮をしたうえで実施しています。一般に歯科領域で用いる撮影は医療被ばくの中では線量が少ない部類とされていますが、必要性を検討し、回数を最小限にとどめる方針で運用しています。妊娠の可能性がある場合や不安がある場合は、撮影前に必ずお知らせください。
Q. 矯正装置をつけたままMRI検査を受けることはできますか?
A. 装置に含まれる金属の影響で、頭や首の周辺を撮影する際に画像が乱れることがあり、検査の部位や目的によっては一時的な取り外しを求められる場合があります。まずはMRIを受ける医療機関に矯正装置を装着していることをお伝えいただき、必要であれば装置の材質などについて当院から情報をお渡しします。取り外しが必要かどうかは、検査を担当する医療機関の判断となります。
Q. 仕事や体調の都合でしばらく通院できない場合、装置はそのままにしておいてよいですか?
A. 装置をつけたまま長期間調整を受けない状態が続くと、意図しない方向に歯が動く、破損したままになる、清掃が行き届かずむし歯や歯ぐきの炎症が起こりやすくなるといったことが生じ得ます。通院が難しい期間が見込まれる場合は事前にご相談いただければ、装置の状態を整える、種類を変更する、一時的に保定に切り替えるなどの対応を歯科医師が検討します。自己判断で装置を外したり、そのまま放置したりせず、まずはご連絡ください。
