矯正歯科・顎変形症の用語集
GLOSSARY
可撤式装置・アライナー・舌側矯正(1/2)に関する用語120語を掲載しています。用語集の全体は矯正歯科・顎変形症の用語集をご覧ください。
1ステップあたりの移動量
アライナー1枚に組み込む歯の移動量のことである。1枚あたりの量を小さく設定するほど装置の枚数は増え、必要な交換回数も変わる。
PETG(グリコール変性ポリエチレンテレフタレート)
矯正用の熱可塑性シートに用いられる樹脂材料の一つである。透明性と成形性から、装置やリテーナーの材料として使われる。
TPU(熱可塑性ポリウレタン)
弾性と復元性をもつ熱可塑性樹脂で、マウスピース型装置の材料として用いられる。材料ごとに力の減衰の仕方が異なるとされる。
アクチバトール
上下の歯列を一体のレジン床で覆い、下顎を誘導した位置で保持する可撤式の機能的矯正装置である。就寝時など決められた時間に装着して用いる。
アクティブアタッチメント
歯を動かすための力やモーメントを積極的に発生させることを目的としたアタッチメントである。斜面や特定の面形態をもたせて設計される。
アタッチメントの再接着
外れたアタッチメントをもとの位置に付け直すことである。位置がずれると計画どおりの力が加わりにくいため、テンプレートなどを用いて位置を再現する。
アタッチメントの活性面
アタッチメントのうち、装置が押して力を伝える面のことである。面の傾きや面積の設計が、発生する力の大きさと向きに影響する。
アタッチメントテンプレート
計画どおりの位置と形にアタッチメント用の樹脂を付与するための透明なトレーである。歯面に樹脂を入れて圧接し、硬化させてから取り外す。
アダムスクラスプ
臼歯に引っかけて取り外し式の装置を口の中に維持するための金属製の維持装置である。保定装置や床装置の維持部として広く用いられる。
アドヒアランス
患者が治療内容を理解し、納得したうえで主体的に治療を継続することである。指示に従う度合いを意味するコンプライアンスとは考え方が異なる。
アライナーのクラック
装置に生じる亀裂のことである。着脱の方法、強い咬みしめ、材料の劣化などが関与すると考えられている。
アライナーリムーバー
装置を取り外す際に用いる補助器具である。爪や歯への負担を減らす目的で使用される。
アライナー洗浄剤
装置の洗浄に用いる専用の薬剤である。熱湯や研磨性の強い歯みがき剤は変形や傷の原因となりうるため避ける。
アンシーティング
装置と歯面のあいだに隙間が生じ、計画どおりに力が加わらない状態である。装着時間の不足や移動量の設定などが要因となりうる。
アンダーカット
歯の最も膨らんだ部分より歯頸側にあるくびれた領域である。クラスプがここに入り込むことで可撤式装置が外れにくくなる。
インセットベンド
ワイヤーを歯列の内側方向へ入れ込む屈曲である。舌側装置では側切歯部などの陥凹した歯面形態に合わせるために付与される。
インハウス製作
装置の設計から成形までを院内の設備で行う体制のことである。外部委託とは工程の管理方法や連絡の流れが異なる。
エナメルマイクロアブレーション
微粒子の研磨材と酸を併用し、エナメル質表層のごく浅い着色や白濁部を除去する方法である。適応の可否は歯科医師が診査して判断する。
エナメロプラスティ
エナメル質の範囲内でわずかに削合し、歯の形態を整えることである。切縁の不揃いなどを目立ちにくくする目的で行われることがある。
エマージェンスプロファイル
歯が歯肉から立ち上がる部分の外形である。歯肉の形態や見た目の自然さに関わる要素である。
エラスティックカットアウト
顎間ゴムを掛けるために、マウスピース型装置の縁に設ける切り込みや窓である。
エラスティックモジュール(エラストメリックモジュール)
ワイヤーをブラケットに留める小さなゴム製リングである。時間の経過とともに保持する力が弱まり、飲食物により着色することもあるため、来院ごとに交換する。
オーグジラリーワイヤー(補助弾線)
主線を補う目的で追加する細いワイヤーである。個々の歯の細かな移動や部分的な力の付与に用いる。
オーバーコレクション(過矯正)
治療後に戻りやすい移動について、目標をやや超えた位置まで動かすことをあらかじめ計画に織り込む考え方である。適用の可否は歯科医師が判断する。
オーラルスクリーン(口腔前庭板)
口腔前庭に入れて用いる板状の可撤式装置である。口唇や頬の筋圧の調整、口呼吸や指しゃぶりなどの習癖への対応を目的として使用される。
カスタムアーチワイヤー
セットアップに基づいて個々の症例用に形態を作り込んだアーチワイヤーである。既製のアーチ形態では対応しにくい舌側矯正などで用いられることがある。
カスタムメイドブラケット
個々の患者の歯型データに基づき、基底面やスロットの位置を個別に設計して製作するブラケットである。舌側矯正で歯面形態のばらつきに対応する目的で用いられることがある。
カスタムレジンベース
模型上でブラケット基底面と歯面のすき間をレジンで埋め、その歯専用の基底面を作る方法である。間接接着で装着位置の再現性を高める目的で用いられる。
ガラス転移温度
高分子材料が硬い状態から軟らかい状態へ変化する温度域のことである。熱い飲み物や車内の高温などで装置が変形しうる理由に関係する。
クラウン・ルートモデル
歯冠のスキャンデータに歯根形態の情報を組み合わせた三次元の歯モデルである。歯根の位置を想定した移動計画の検討に用いられる。
クリアリテーナー(熱可塑性リテーナー)
透明な樹脂シートを歯列模型に圧接して製作する可撤式の保定装置である。使用に伴い摩耗や変形、破損が生じるため、定期的な確認と必要に応じた作り替えを要する。
クリープ
一定の力が加わり続けることで材料がゆっくりと変形していく現象である。装置の変形や適合の低下に関与する。
ケースセレクション(症例選択)
治療法の特性と患者の状態を照らし合わせ、その方法が適した症例かどうかを見きわめる過程である。判断は歯科医師が診査・診断のうえで行う。
コリジョンチェック(干渉判定)
計画した歯の移動の途中で、歯どうしが不自然に重なり込んでいないかを三次元データ上で確認する作業である。移動計画を検討する際の確認工程の一つとして行われる。
コントロールドティッピング
歯冠を傾ける際に、歯根の先端の位置がなるべく動かないよう制御しながら行う移動様式である。歯冠だけが倒れる移動と、歯全体が平行に動く移動の中間に位置づけられる。
コンプライアンス(装着協力度)
装置の装着、通院、清掃など指示された事項をどの程度実行できているかを指す。取り外し式装置では治療の進み方を左右する要因の一つとされる。
コーティングワイヤー
金属製アーチワイヤーの表面を白色のレジンやロジウムなどで覆い、金属色を和らげた審美的なワイヤーである。使用に伴い被膜が摩耗・剥離することがある。
シーケンシャル遠心移動
臼歯を1歯ずつ順番に後方へ動かしていく方法である。一度に動かす歯の数を減らし、他の歯に生じる反作用を抑えることをねらう。
シーティング
装置が歯面に隙間なく適合した状態、またはその状態まで確実に装着することである。
シート厚(装置の厚み)
装置に用いる成形材料の厚みのことである。厚みは発生する力の大きさ、装着感、咬み合わせの当たり方に関係する。
ステージング
マウスピース型矯正装置で、どの歯をどの順序でどれだけ動かすかを段階ごとに配分する設計作業である。計画は歯科医師が診断に基づいて決定する。
スプリングリテーナー
前歯部のわずかな位置の改善と保持を兼ねて用いられる可撤式装置である。適応は限られており、使用の可否は歯科医師が判断する。
スマイル分析
笑ったときの歯・歯肉・口唇の位置関係を写真や動画で評価することである。治療目標を検討する際の資料の一つとなる。
セグメントトレー
歯列全体を一つのトレーで移送せず、数歯ごとに分割して作製したトランスファートレーである。適合の確認や部分的なやり直しがしやすい。
タイウイング
ブラケットのスロットの両側にある翼状の突起である。結紮材やゴムを掛けてアーチワイヤーを保持するために用いる。
タングステンカーバイドバー
ブラケット撤去後に歯面へ残った接着材を削除する際に用いる切削器具である。エナメル質を過剰に削らない操作が求められる。
ダイレクトプリントアライナー(直接造形型装置)
模型への圧接ではなく、3Dプリンタで装置そのものを造形する製作方法である。材料特性や適応については検証が進められている段階である。
チューイー
マウスピース型装置を歯に密着させる目的で噛むために用いる、弾性のある補助材である。
ツインブロック装置
上顎用と下顎用の二つの床装置を咬合面の斜面で噛み合わせ、下顎を前方位に誘導する可撤式装置である。上下が分離した構造をもつ。
ツーステップリトラクション
抜歯空隙を閉じる際に、まず犬歯を後方へ移動し、その後に前歯4本を後退させる二段階の方法である。前歯部を一括で後退させる方法と対比される。
ディテーリング
治療終盤に、咬み合わせや個々の歯の位置の細部を微調整する段階である。ワイヤーの細かな屈曲や結紮の工夫によって仕上げる。
ディボンディングプライヤー
ブラケットを歯面から撤去するために設計された専用のプライヤーである。ブラケットの材質や形状に応じて使い分ける。
ディンプル
専用のプライヤーを用いて装置に付与する小さなくぼみである。診療室で装置を部分的に調整し、補助的な力を加える際に用いられる。
デジタルスマイルデザイン(DSD)
顔貌写真や口腔内画像をデジタル上で重ね合わせ、歯や口元の形態の変化を視覚的に検討する手法である。あくまで検討用の資料であり、治療方針は歯科医師が診査に基づいて決定する。
トゥースポジショナー
弾性のある材料で上下の歯列を一体に覆い、その弾力で歯の位置をわずかに整えながら保持する装置である。装置撤去直後の咬み合わせのなじみを助ける目的で用いられることがある。
トラッキング
実際の歯の位置が装置の設計どおりに追従しているかを示す状態である。ずれが生じた場合は、装着状況や設計を含めて歯科医師が原因を検討する。
トランスファーエラー
模型上で設定したブラケット位置と、実際に口腔内へ接着された位置とのずれである。間接接着の精度を評価する指標として用いられる。
トランスファートレー
模型上で決めたブラケットの位置を口腔内へ移すための移送用トレーである。シリコーンや樹脂で作製し、複数のブラケットをまとめて接着する際に用いる。
トランスルーセンシー
光をある程度通す性質、すなわち透明感のことである。天然歯のエナメル質はこの性質をもつため、審美材料を評価するうえで重要な要素となる。
トリムライン
マウスピース型装置の歯肉側の縁の形態である。歯肉縁に沿わせる形や直線的に切る形などがあり、維持力や適合、装着感に関わる。
トレーサビリティ
医療機器がいつ・どこで製造され、誰に使用されたかを追跡できるようにする仕組みである。装置の不具合が生じた際の対応の基礎となる。
ナイトガード
就寝時に装着する口腔内装置である。歯ぎしりや食いしばりに伴う歯や修復物、装置への負担の軽減を目的として用いられる。
ハイブリッド治療
アライナーとマルチブラケット装置など、複数の装置を組み合わせて行う治療である。移動様式ごとに装置の特性を使い分ける目的で選択されることがある。
バイオネーター
アクチバトールの床を小型化し、装着中の口の動きや発音への影響を軽減する目的で設計された可撤式の機能的矯正装置である。
バイトランプ
マウスピース型装置やリテーナーの前歯部内面に設ける傾斜や突起である。臼歯部の咬合を一時的に離開させる目的で付与される。
バッカルコリドー
笑ったときに、口角の内側と歯列の頬側面との間に暗く見える空間である。歯列の幅や口唇の動きによって見え方が変わる。
バーチャルジンジバ(仮想歯肉)
三次元データ上で再現された仮想の歯肉である。歯冠の見え方や装置の縁の位置を検討する際の参考とする。
バーティカルスロット
ブラケットに設けられた縦方向の溝である。補助弾線やフックなど追加のパーツを組み込む際に使用する。
パッシブアライナー
歯の移動量を組み込まず、現状の歯列に合わせて製作した段階の装置である。適合の確認や移動の一時的な休止、アタッチメント追加後の調整などの目的で用いられる。
フィニッシングベンド(仕上げ屈曲)
仕上げの段階で弓線に加える細かな屈曲である。個々の歯の高さ・傾き・回転のわずかな差を整えるために用いる。
フォースディケイ(力の減衰)
ゴム製品や装置が発揮する力が、時間の経過とともに低下していく現象である。エラスティックやアライナーを定期的に交換する理由の一つとなる。
フラッシュ
接着時にブラケット基底面やアタッチメントの周囲からはみ出した余剰の接着材である。残るとプラークが停滞しやすく装置の適合も妨げるため、硬化の前後に除去する。
フルリンガル
上下顎ともに舌側にブラケットを装着する方法である。上顎のみ舌側とし下顎は唇側とする方法(ハーフリンガル)と区別して用いられる。
フレンケル装置(FR装置)
頬や口唇からの筋圧を歯列から遮ることを目的に、口腔前庭にバッカルシールドやリップパッドを配置した可撤式装置である。
フロアブルレジン
流動性が高く細部に流し込みやすい歯科用レジンである。アタッチメントの付与などに用いられる。
ブラケットハイト
切縁や咬頭頂を基準としたブラケットの装着高さである。この設定により、歯の垂直的な位置づけが変わる。
ブラケットベース
ブラケットの歯面に接する基底面部分である。メッシュ状や微細な凹凸の構造により、接着材との機械的な保持を得る。
ブラケットポジショニングゲージ
切縁や咬頭頂からブラケットまでの距離を測るための小型の器具である。ブラケットの装着高さをそろえる目的で用いる。
ブラケット破折
セラミックなど脆性の材料で作られたブラケットのタイウイングやスロット部が欠けたり割れたりすることである。強い咬合力や撤去時の操作が誘因となることがある。
ブラケット間距離
隣接するブラケットのスロット間の距離である。舌側装置では唇側装置に比べて短くなりやすく、ワイヤーのしなり方に影響する。
ブロックアウト
模型のアンダーカットなど不要なくぼみをあらかじめ埋めておく操作である。装置の着脱が妨げられないようにする目的で行う。
プラスチックブラケット
レジン系材料で作られたブラケットである。歯の色調に近づけやすいが、着色や変形が生じやすいため使用条件に配慮する。
プレッシャーポイント
装置の一部を局所的に歯面側へ突出させ、特定の部位を押すように設計した部分である。歯の傾きや位置の細かな調整を補助する目的で用いられる。
プレディクタビリティ(予測実現性)
計画した歯の移動が実際にどの程度実現しやすいかを示す考え方である。移動様式や歯の種類によって差があることが報告されている。
ヘルブスト装置
上下顎に取り付けた金属のチューブとロッドによって下顎を前方位に保持する装置である。固定式で用いられることが多く、患者自身では取り外せない点が特徴である。
ベベル付きアタッチメント
一方の面に斜面(ベベル)を設けたアタッチメントである。装置がその斜面を押すことで、特定の方向へ向かう力を生じさせる。
ボウイング効果(バウイング効果)
前歯部を一塊で後退させる際などに、ワイヤーや装置がたわんで歯列が弓なりに変形する現象である。前歯の沈み込みや傾斜、咬合平面の変化が生じやすく、抜歯症例では注意される。
ボタンカットアウト
歯面に接着したボタンや突起を避けるために、マウスピース型装置に設ける開窓部である。
ボンディングジグ
個々のブラケットを決められた位置と角度で歯面に保持するための小さな治具である。間接接着や再接着の際に用いる。
ボールクラスプ
先端を球状にしたワイヤーを歯と歯の間のくびれに入れて装置を維持する構造である。主に補助的な維持を目的に用いられる。
ボーンハウジング
歯根を取り囲む歯槽骨の範囲のことである。この範囲を超える移動は歯根や歯周組織への負担となりうるため、移動量を考えるうえでの目安となる。
マッシュルームアーチワイヤー
舌側矯正で用いられる、犬歯と小臼歯の間に内側への段差を付けたキノコ状の形態のアーチワイヤーである。舌側面でみた歯列の幅の急な変化に対応するための形態である。
ミッドコースコレクション(中間修正)
一連の装置を使い終える前に、治療の途中で計画を修正して装置を作り直すことである。計画と実際の歯の位置のずれが大きくなった場合に検討される。
メタメリズム
ある照明下では同じ色に見える二つの物体が、別の照明下では異なる色に見える現象である。歯の色調を合わせる際に注意を要する。
メタルスロットインサート
セラミックブラケットのスロット部分に金属を組み込んだ構造である。ワイヤーが接する面の性状を金属にする目的で用いられる。
モックアップ
想定する歯の形態を仮の材料で口腔内に再現し、見た目や機能を事前に確認するものである。実際の治療結果とは異なる場合がある。
リップサポート
前歯や歯槽部が口唇を内側から支える度合いである。前歯の位置が変わると口元の見え方にも影響するため、治療計画で考慮される。
リップリトラクター
口唇や頬を排除して術野や口腔内写真の視野を確保する器具である。ブラケット接着時や記録用写真の撮影時に用いる。
リテンションアタッチメント(保持型アタッチメント)
装置が歯から浮き上がりにくくすることを主目的としたアタッチメントである。力の発生よりも装置の保持を重視して設計される。
リファインメント(追加装置の作製)
治療の経過が当初の計画とずれた場合に、改めて口腔内の記録を採得し、残りの移動のための装置を作り直す工程である。必要性や回数には個人差がある。
リボンディング
脱離したブラケットや位置を修正したいブラケットを、歯面と基底面を清掃したうえで付け直すことである。接着面の前処理をやり直す必要がある。
リメイク(再製作)
紛失や破損、適合不良などにより、同じ段階の装置を作り直すことである。
リリーフ
装置の内面の一部をあらかじめ逃がし、歯面や粘膜に強く当たらないようにする処理である。
リンガルシース
大臼歯の装置に付けられる舌側の受け(管状の部品)である。リンガルアーチなどの補助装置を差し込んで保持するために用いる。
リンガルストレートワイヤー法
アーチワイヤーに大きな段差を付けずに済むよう、ブラケット側の厚みや基底面の設計で歯面形態の差を吸収する舌側矯正の方式である。ワイヤーの屈曲操作を減らす目的で考案された。
リンガルブラケット
歯の裏側(舌側)の面に接着して用いる矯正用ブラケットである。歯冠舌側面の形は歯種や個人による差が大きいため、基底面の設計や位置決めに配慮を要する。
レジン床(レジンしょう)
可撤式装置の土台となるアクリルレジン製の部分である。歯や粘膜に接して装置を安定させ、削合や添加による調整ができる。
レジン浸潤法
脱灰したエナメル質の微小なすき間に低粘度のレジンを浸み込ませ、白く見える部分の見え方を改善する方法である。改善の程度には個人差がある。
レバーアーム
アーチワイヤーやブラケットから歯肉側・咬合側へ伸ばした腕状のパーツである。力の作用点を歯の抵抗中心に近づける目的で用いる。
レーザーディボンディング
レーザーの熱で接着材を軟化させ、セラミックブラケットの撤去を補助する方法である。エナメル質や歯髄への影響に配慮した条件設定が必要となる。
一時的咬合挙上
臼歯の咬合面などにレジンを盛って一時的に咬み合わせを高くし、装置と対合歯の干渉を避ける処置である。治療の進行に応じて削除する。
下顎前方移動装置(口腔内装置)
睡眠中に下顎をやや前方の位置で保持することを目的とした可撤式の口腔内装置である。適応の判断や経過の評価には医科での診断との連携が前提となる。
下顎前方誘導(かがくぜんぽうゆうどう)
下顎を安静時よりやや前方の位置で保持させ、その状態を利用して咬合関係の変化をはかる考え方である。ツインブロック装置などの機能的矯正装置で用いられる。
二重トレー法
軟らかい内側トレーと硬い外側トレーを組み合わせて作るトランスファートレーの方法である。ブラケットの保持と位置の安定を両立させる目的で用いられる。
交換周期
マウスピース型矯正装置で、次の段階の装置へ移行するまでの日数である。歯の反応や治療計画に応じて歯科医師が設定する。
六自由度(ろくじゆうど)
歯の三次元的な位置と傾きを、前後・左右・上下の3方向の移動と、3つの軸まわりの回転を合わせた6つの要素で表す考え方である。移動様式を客観的に記述する際に用いられる。
切縁
前歯の咬む縁の部分である。ブラケットの装着高さの基準や、笑ったときの歯の見え方を評価する基準として用いられる。
初期変位
力が加わった直後に、歯根膜がたわむ範囲で歯がわずかに動くことである。骨の改造をともなう本来の歯の移動とは区別して考える。
単結晶アルミナブラケット
サファイアとも呼ばれる単一結晶のアルミナから削り出したセラミックブラケットである。透明感が高い一方、材料としては硬く脆い性質をもつ。
吸指癖
指を吸う習癖である。長期にわたって続くと歯列や咬合に影響することがあり、年齢や状況に応じた対応を検討する。
