ミライズ矯正歯科南青山

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矯正歯科・顎変形症の用語集 GLOSSARY

咬合・不正咬合(1/2)に関する用語120語を掲載しています。用語集の全体は矯正歯科・顎変形症の用語集をご覧ください。

ABC接触

臼歯部の咬頭嵌合位における接触を、向かい合う咬頭斜面の組み合わせによってA・B・Cの三種に分けて示す考え方である。咬合接触を設計・点検する際の枠組みとして用いられる。

BULLの法則(上顎頬側・下顎舌側の法則)

側方運動時の作業側の接触を調整する際に、上顎の頬側咬頭と下顎の舌側咬頭の内斜面を対象とするという指針である。

アキシオグラフィー

顆頭付近の運動を描記し、顆路の形態や左右差を調べる検査法である。顎機能の評価の一手段として用いられる。

アデノイド増殖症(咽頭扁桃肥大)

鼻の奥にある咽頭扁桃が大きくなり、鼻から喉への通り道が狭くなる状態である。小児の口呼吸やいびきの背景となることがあり、診断と対応は医師が行う。

アルコン型咬合器

顆頭に相当する球を下顎側に、顆路に相当する部分を上顎側に備えた咬合器である。生体における顆頭と関節窩の位置関係に近い構成となる。

アングル分類(Angle分類)

上下の第一大臼歯の前後的なかみ合わせの関係から、I級・II級・III級に大別する分類である。かみ合わせの状態を共通の言葉で整理して伝えるために広く用いられる。

アンテリアカップリング

上下前歯が適切な被蓋を保ち、下顎運動の誘導が働く前歯部の接触関係をいう。開咬や大きな上顎前突では成立しにくい。

アンドリュースの6キー(正常咬合の6要素)

臼歯の前後的関係、歯冠の近遠心的傾斜、歯冠の唇(頬)舌的傾斜、捻転がないこと、隣接面が緊密ですきまがないこと、咬合彎曲が平坦であることという6つの特徴をまとめた指標である。矯正治療の仕上がりを確認する目安として用いられる。

イミディエイトサイドシフト(即時側方移動)

側方運動の開始直後に、非作業側の顆頭が短い距離を側方へ移動する動きをいう。量には個人差がある。

カムフラージュ治療

骨格的なずれを手術で修正せず、歯の移動によって咬み合わせを整えようとする矯正治療の考え方である。適応の可否や限界は、検査結果をもとに歯科医師が検討する。

カンペル平面

鼻翼下縁と耳珠上縁(外耳道上縁)を結ぶ線を含む基準平面である。義歯の咬合平面を設定する際の目安などに用いられるが、基準点の取り方には複数の記載がある。

キネマティックフェイスボウ

実際の開閉口運動から終末蝶番軸の位置を求めて記録するフェイスボウである。平均的な基準点を用いる方法より個別性を反映しやすい。

クリステンセン現象

下顎を前方や側方へ動かしたときに、上下の咬合面の間に楔状の空隙が生じる現象である。顆路の傾斜と咬合彎曲の関係を説明する概念として用いられる。

コンダイラー型咬合器

顆頭に相当する球を上顎側に、顆路部を下顎側に配置した咬合器である。アルコン型とは上下の構成が逆になる。

スプリットキャスト法

模型の基底部に分割できる面を設け、咬合器への装着精度や再現性を確認できるようにする方法である。

セントリックストップ

咬頭嵌合位で上下の歯が確実に噛み合い、垂直的な位置を決めている接触点をいう。この接触が失われると咬合高径が不安定になりやすい。

セントリックスライド

後退接触位から咬頭嵌合位へ移行する際に生じる下顎のわずかな滑走をいう。移動量や方向には個人差があり、記録して咬合の評価に用いる。

チェックバイト法

前方位や側方位で咬合採得を行い、その記録をもとに咬合器の顆路傾斜などを調節する方法である。

ディスクルージョンタイム

咬頭嵌合位から偏心位へ移行する際に、臼歯の接触が離れるまでに要する時間をいう。咬合接触を時系列で記録できる装置により計測される。

ディスクルージョン(臼歯離開)

下顎が前方や側方へ動いたときに、前歯や犬歯の誘導によって臼歯の接触が離れる現象をいう。相互保護咬合の考え方における要素の一つとされる。

ナソロジー(顎咬合学)

顎関節の運動を器械的に再現し、それに調和した咬合を与えることを重視する学派・考え方である。咬合器やパントグラフを用いた診断法の発展につながった。

ハイアングル/ローアングル

側面頭部エックス線規格写真で、下顎下縁平面の傾きが急な傾向をハイアングル、平坦な傾向をローアングルという。顔の縦方向の骨格傾向を示す所見であり、歯科医師が治療方針を検討する際の材料の一つとなる。

ハノーの咬合五要素

顆路傾斜、切歯路傾斜、咬合平面の傾き、咬合彎曲、咬頭傾斜の五つが互いに関連して咬合の均衡を決めるとする考え方である。

パントグラフィー

下顎運動の経路を複数の平面で描記する記録法である。全調節性咬合器の調節や下顎運動の分析に用いられる。

ファセット(咬合小面)

歯の接触や滑走によって咬合面に生じた平坦な摩耗面をいう。位置や向きから下顎運動の傾向を推測する手がかりになる。

フィッシャー角

矢状面でみたときに、前方運動時の顆路と非作業側の側方運動時の顆路がなす角をいう。顆路の記録や分析に用いられる。

フリーダム・イン・セントリック

咬頭嵌合位の周囲に前後・左右のわずかな遊びを許容する咬合設計の概念である。日常的な顎位のゆらぎを受け止めることを意図している。

フレミタス

咬み合わせたときに指で触れて感じられる歯のわずかな振動をいう。特定の歯に咬合力が集中している可能性を示す所見の一つである。

プログレッシブサイドシフト(漸進側方移動)

側方運動の進行に伴って徐々に生じる非作業側顆頭の側方移動をいう。即時側方移動と区別して記録される。

ヘルマンの咬合発育段階

乳歯列から永久歯列に至るまでの歯の萌出と交換の進み具合を段階に分けて示す分類である。発育段階を共通の言葉で表すために診療で用いられる。

ボンウィル三角

左右の顆頭中心と下顎中切歯の切縁中央を結んでできる三角形で、古典的には各辺が約4インチの正三角形とされる。人工歯排列や咬合器設計の基礎概念とされる。

ポイントセントリック

咬頭嵌合位を一点に限定し、咬頭と窩を厳密に嵌合させる咬合の考え方をいう。フリーダム・イン・セントリックと対比される概念である。

モノプレーンオクルージョン(無咬頭平面咬合)

咬頭傾斜のない人工歯を平坦な咬合面に排列する咬合様式である。顎堤の状態などを踏まえて総義歯で選択されることがある。

モンソンの球面説

上下の咬合面が一つの球面の一部に沿って並ぶとする古典的な考え方である。咬合彎曲を説明する理論として知られる。

リンガライズドオクルージョン(舌側化咬合)

総義歯において上顎臼歯の口蓋側咬頭を主な接触点とする咬合様式である。義歯を傾けるような側方の力を抑える目的で採用される。

リーフゲージ

前歯部に挟んで臼歯を離開させ、下顎位を探る際に用いる薄い板を重ねた器具である。

ルシアジグ

上顎前歯の裏側に装着し、臼歯の接触を一時的に避けることで下顎位を記録しやすくする小さな装置である。

レックホルムとザルブの骨質分類(Lekholm & Zarb)

皮質骨の厚さと海綿骨の密度の組み合わせから、顎骨の性状を四つの型に分ける分類である。インプラントや矯正用アンカースクリューの計画時に参考とされる。

ロングセントリック

咬頭嵌合位の付近に前後方向のわずかな自由域を与える咬合の考え方である。補綴装置や矯正治療後の咬合を設計する際の方針の一つとして知られる。

一歯対二歯咬合

一本の歯が対合する二本の歯と接触する咬合関係をいう。永久歯列の多くの部位でみられ(下顎中切歯と上顎第二大臼歯は例外とされる)、咬合力の分散に関わると考えられている。

上下顎前突

上下の前歯や歯を支える骨の部分が、ともに前方に傾いている状態である。口元の突出感や、口唇が自然に閉じにくい状態を伴うことがある。

上顎前突

上の前歯や上あごが下あごに対して前方にある状態。いわゆる「出っ歯」。

上顎劣成長

上顎骨の前後的または側方的な成長が十分でない状態である。中顔面が平坦な形態となったり、前歯や臼歯の咬み合わせが逆転したりする要因となることがある。

上顎洞(じょうがくどう)

上顎骨の内部にある空洞で、副鼻腔の一つとして鼻腔とつながる。上顎の骨切り線はこの空洞を通過するため、術後に一時的な鼻閉感や鼻出血がみられることがあり、装置の設置位置を検討する際にも画像で広がりを確認する。

上顎骨の垂直的過成長

上顎骨が下方へ過剰に成長し、顔の下半分が長くなったり、笑った際に歯肉が多く露出したりする骨格的特徴である。開咬や長顔型と関連してみられることがある。

下顎位

下顎骨が上顎に対してとる位置関係の総称である。咬頭嵌合位・中心位・下顎安静位などが含まれ、診査や治療計画では基準とする下顎位を明確にしたうえで評価する。

下顎前突(反対咬合)

下の前歯や下あごが上あごより前方にある状態。いわゆる「受け口」。

下顎枝

下顎骨のうち、耳の前あたりから縦に立ち上がる部分で、上端は顎関節につながる。下顎の位置を変える骨切り手術が行われる部位でもある。

下顎頭過形成

片側の下顎頭が過剰に成長し、下顎の長さや位置に左右差が生じる状態である。成長が続いているかどうかを、経過観察や検査で確認することがある。

不正咬合(ふせいこうごう)

歯の位置や上下顎の関係に不調和があり、噛み合わせが標準的な状態から外れている状態の総称である。原因も現れ方も多様で、程度の評価や治療の要否は歯科医師が検査に基づいて判断する。

両側性平衡咬合

偏心運動の際にも左右の歯が同時に接触するように設計された咬合様式である。主に総義歯の安定を目的として用いられる。

両手誘導法(バイマニュアルマニピュレーション)

術者が両手で下顎を支え、強い力を加えずに顆頭を関節窩内の安定した位置へ誘導する手技である。中心位の記録などに用いられる。

中心窩

臼歯の咬合面中央にあるくぼみである。対合する支持咬頭を受け止める接触点となる。

中枢パターン発生器(CPG)

咀嚼のようなリズミカルな運動の基本パターンを脳幹で作り出す神経回路である。口腔からの感覚情報によって運動が調整される。

乳歯の早期喪失

むし歯や外傷などにより、乳歯が本来の交換時期より前に失われることである。隣の歯が傾き、後継永久歯の生えるすきまが不足することがある。

乳歯晩期残存

後継永久歯が生える時期を過ぎても乳歯が抜けずに残っている状態である。永久歯の萌出方向や位置のずれに関わることがある。

交叉咬合(こうさこうごう)

上下の歯列の横方向の関係が逆転している状態。片側性の場合は顔の非対称と関連することがある。

仮想正常咬合

歯の大きさや形が理想的であると仮定して組み立てた、概念上の正常咬合である。教育や比較の基準として用いられる。

低位舌

安静時に舌が口蓋に接せず、低い位置にとどまっている状態である。上顎歯列弓の幅径や前歯の位置に影響する可能性が指摘されている。

個性正常咬合

その人がもつ歯の大きさや顎の形態といった条件のもとで達成し得る、機能的に良好な咬合を指す。矯正治療では画一的な理想像ではなく、この個性正常咬合を目標に据えることが多い。

偏咀嚼(へんそしゃく)

左右どちらか一方に偏って噛む習慣である。咀嚼筋の活動や顎の使い方の左右差と関連することがある。

偏心位

咬頭嵌合位から前方や側方へ下顎が移動した位置の総称である。偏心位での接触状態は咬合様式を判断するうえでの観察点となる。

側貌(プロファイル)

横から見た顔の輪郭である。額・鼻・口唇・オトガイの位置関係から、凸型・直線型・凹型などに分けて評価する。

全調節性咬合器

顆路の傾斜や側方運動の経路など多くの要素を、実測値に近づけて調節できる咬合器である。パントグラフなどの記録と組み合わせて用いられる。

典型正常咬合

ある集団に多くみられる咬合の型を、標準的な姿として示したものである。集団が異なれば示される特徴も異なりうる。

切歯指導ピン(インサイザルピン)

咬合器の垂直的な高さを保ち、切歯指導板と接して前歯部の誘導を再現する棒状の部品である。

切歯指導板(インサイザルテーブル)

咬合器の前方に置かれ、切歯指導ピンを受けて前歯部の誘導を再現する部分である。患者ごとの誘導に合わせて樹脂で製作することもある。

切端咬合

上下の前歯が重ならず、先端どうしで接触するかみ合わせである。前歯に力が集中しやすく、すり減りや欠けを生じることがある。

動的咬合

下顎が動いている間の歯の接触関係をいう。咬頭嵌合位のような静的な接触関係とあわせて評価する。

半側顔面短小症

生まれつき顔面の片側で下顎骨や耳などの発育が乏しい先天異常である。顔面の非対称や咬合平面の傾きを伴うことがある。

半調節性咬合器

矢状顆路傾斜角やベネット角などを一定の範囲で調節できる咬合器である。臨床で広く用いられている。

叢生(そうせい)

あごの大きさに対して歯が並ぶスペースが不足し、歯が重なり合っている状態。

口呼吸

鼻ではなく口を主に用いて呼吸する状態である。口唇閉鎖不全や舌の位置の変化を介して、歯列や顔面の発育に影響する可能性が指摘されている。

口唇閉鎖不全

力を抜いた状態で口唇が自然に閉じにくい状態である。前歯の突出や口呼吸と関連することがあり、口の中が乾燥しやすくなる場合がある。

口腔機能発達不全症

食べる・話す・呼吸するといった口の機能の発達が、年齢に見合って進んでいない状態を示す診断名である。評価と対応の方針は歯科医師が診察に基づいて決める。

口蓋扁桃肥大

喉の左右にある口蓋扁桃が大きくなった状態である。気道の狭さや舌の位置に影響することがあり、耳鼻咽喉科と連携して評価される。

咬合器装着(マウンティング)

上下顎模型を、フェイスボウ記録や咬合採得に基づいて咬合器に取り付ける操作をいう。以後の分析や装置製作の精度に影響する。

咬合干渉

下顎を前方や側方へ滑らせたときに、本来接触すべきでない歯が当たって滑らかな動きを妨げる状態である。

咬合感覚

咬んだときの厚みや当たり方を感じ取る感覚をいう。歯根膜や筋の受容器が関与し、感じ方には個人差がある。

咬合様式

上下の歯の接触関係と、下顎が動くときにどの歯が誘導を担うかという型のことをいう。犬歯誘導やグループファンクションなどが代表例で、どの様式を目標とするかは歯科医師が診査に基づいて判断する。

咬合紙

上下の歯を接触させて印記し、接触部位や強さの目安を調べる薄い着色紙である。厚みや材質によって印記の見え方が変わる。

咬合高径

上下の歯をかみ合わせたときの、顔の下半分の垂直的な高さである。前歯が接触しない状態や深く重なる状態の背景を考えるうえで参考にする。

咬唇癖(こうしんへき)

下唇を噛んだり吸い込んだりする習癖である。上顎前歯の唇側への傾斜や、下顎前歯の舌側への傾斜に関わることがある。

咬頭傾斜角

咬頭の斜面が咬合平面に対してなす角度をいう。角度が大きいほど偏心運動時に接触が生じやすくなる。

垂直的顎間関係

上下顎の垂直方向の位置関係で、咬合高径として表される。安静位や発音、顔貌などを手がかりに歯科医師が評価する。

多因子遺伝

複数の遺伝子と環境の影響が重なって形質が決まる遺伝形式である。顎の大きさや歯の形態など、不正咬合に関わる多くの要素はこの考え方で説明される。

小下顎症(下顎骨の劣成長)

下顎骨の大きさや前方への成長が相対的に不足している状態である。あご先が後退した側貌や、上の前歯が前に出て見えるかみ合わせを伴うことがある。

巨舌症

舌が顎や歯列に対して相対的に大きい状態である。歯列への持続的な圧が咬み合わせや治療後の安定に関わることがある。

平均値咬合器

顆路の角度などを統計的な平均値に固定した咬合器である。個々の下顎運動の再現には限界がある。

後退接触位(RCP)

下顎を無理のない範囲で後方に誘導した状態で、上下の歯が最初に接触する位置をいう。咬頭嵌合位と一致することもあれば前方へずれることもあり、その差の有無が咬合診査の観察点となる。

成長回転(グロースローテーション/マンディブラーローテーション)

成長に伴って下顎骨が前上方または後下方へ回転するように向きを変えていく現象である。回転の方向は、咬み合わせや横顔の変化に関係すると考えられている。

指しゃぶり(吸指癖)

指を口に入れて吸う習癖である。長期間続くと前歯の突出や上下前歯の間の開きに関わることがあるため、年齢に応じた対応が検討される。

支持咬頭(機能咬頭)

上顎臼歯の口蓋側咬頭や下顎臼歯の頬側咬頭のように、対合歯の窩に嵌合して咬合高径を支える咬頭をいう。

早期接触

上下の歯を咬み合わせていく途中で、特定の歯だけが他より先に強く当たる状態である。そのままにすると歯の移動や顎への負担につながることがある。

暫間正常咬合

混合歯列期などにみられる、その時期としては正常とみなされる一時的な咬合状態をいう。成長に伴って変化する。

有機的咬合

顎関節・筋・歯列の調和を重視し、前歯の誘導によって偏心運動時に臼歯を離開させる咬合概念である。ナソロジーの流れの中で提唱された。

構音障害(発音のしにくさ)

歯並びやあごの形、舌の動きなどの影響で、特定の音が発音しにくくなる状態である。かみ合わせが変わると発音のしやすさも変化することがあり、慣れるまで時間を要する場合がある。

機能性下顎偏位

早期接触などを避けるように、閉口の際に下顎が前方や側方へずれて咬む状態である。骨格そのものの偏りとは区別して評価する必要があり、鑑別は歯科医師が検査に基づいて行う。

機能正常咬合

形態的な理想とは一致しなくても、咀嚼や発音などの機能が良好に営まれている咬合をいう。

正中偏位

上下の歯列の中心(正中)がずれている状態。歯列のずれによる場合と骨格のずれによる場合がある。

正常咬合

上下の歯が適切な位置関係で噛み合い、咀嚼・発音などの機能が無理なく営まれる咬合状態を指す。教科書的な基準像を示す概念であり、実際の口腔には個人差がある。

歯冠形態修正

咬頭や辺縁隆線などの形態をわずかに整え、咬合や清掃性の改善を図る処置である。エナメル質の範囲にとどめることが原則とされる。

歯列弓狭窄

歯並びのアーチの幅径が狭くなっている状態である。臼歯部の咬み合わせの逆転や歯の重なりと関連することがある。

歯性不正咬合

骨格的な問題は大きくなく、主に歯の傾きや位置に起因する咬み合わせの異常。

歯根膜機械受容器

歯根膜の中にあり、歯に加わる力の大きさや方向を感知する受容器である。咬合力の調節や下顎運動の制御に関与する。

歯槽基底(アペイカルベース)

歯根を支える、あごの土台にあたる部分である。歯列をどこまで広げられるかは、この土台の大きさによる制限を受ける。

歯槽性代償(デンタルコンペンセーション)

上下の顎の骨格的なずれを補うように歯が傾き、咬み合わせが成り立っている状態である。骨格のずれが見かけよりも大きい場合がある。

水平的顎間関係

上下顎の前後的・左右的な位置関係をいう。咬合採得では垂直的顎間関係とあわせて記録する。

特発性・進行性下顎頭吸収(ICR/PCR)

下顎頭が徐々に小さくなり、かみ合わせや下顎の位置、顔貌が変化することがある病態である。頻度は高くないとされるが、外科的矯正治療後の変化としても知られており、リスクの評価と経過観察が行われる。

特発性下顎頭吸収

明らかな原因を特定できないまま下顎頭が徐々に吸収し、下顎の後退や開咬などを生じることがある病態である。経過の把握や対応方針は歯科医師・医師が慎重に検討する。

狭窄歯列弓

歯列の幅が左右方向に狭くなっている状態である。臼歯部のかみ合わせのずれや、歯の並ぶスペース不足の背景となることがある。

理想咬合

歯の位置や咬合接触が理論上望ましいとされる状態に整った咬合をいう。実際の口腔には形態の個人差があるため、そのまま到達目標になるとは限らない。

環境要因

口呼吸、習癖、乳歯の早期喪失、外傷など、後天的に咬合の発育へ影響し得る要因の総称である。遺伝的な素因と相互に作用すると考えられている。

異常嚥下癖

飲み込む際に舌を前方や側方へ突き出す、口唇や表情筋に過度の緊張が生じるなど、成熟型と異なる嚥下の様式である。上下前歯の開きや前歯の突出と関連することがある。

相互保護咬合

咬頭嵌合位では臼歯が垂直的な力を受け止め、偏心運動では前歯が誘導して臼歯を離開させる咬合様式である。前歯部と臼歯部が互いの負担を補い合うという考え方に基づく。

睡眠態癖

うつぶせ寝や横向き寝など、睡眠中の姿勢の偏りを指す。顎や歯列に持続的な圧が加わることが咬合に影響する可能性が指摘されている。

短顔型(ブラキフェイシャルタイプ)

顔面の縦方向の長さが相対的に短く、下顎角部が発達した形態を示す骨格型である。過蓋咬合を伴いやすい傾向が知られている。

空隙歯列(くうげきしれつ)

歯と歯の間に隙間がある状態。いわゆる「すきっ歯」。

筋肉位(マイオセントリック)

咀嚼筋の活動が釣り合った状態で下顎が定まるとされる位置をいう。中心位とは異なる立場から提唱された概念で、学説により定義や臨床的な扱いが異なる。

終末蝶番軸(ヒンジアキシス)

下顎が後方位で回転運動のみを行うときの、左右の顆頭を結ぶ回転軸をいう。咬合器装着や咬合高径を変更する際の基準となる。

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