矯正歯科・顎変形症の用語集
GLOSSARY
歯周・顎関節(2/3)に関する用語120語を掲載しています。用語集の全体は矯正歯科・顎変形症の用語集をご覧ください。
暫間固定
動揺している歯を一時的に連結して支えを補う処置である。動揺の原因への対応と併せて行われる。
最大開口量
上下前歯の切縁間で計測した、最大に口を開けたときの距離である。開口の制限の程度や経過を評価する基本的な指標である。
根分岐部病変
複数の歯根をもつ臼歯で、歯根が分かれる部分にまで炎症や骨の吸収が及んだ状態である。器具が届きにくく、清掃と経過管理に工夫を要する。
根面被覆
歯肉退縮で露出した歯根面を、歯肉弁の移動や結合組織移植によって覆う処置の総称である。得られる被覆の程度は退縮の型や周囲組織の状態によって異なる。
楔状欠損
歯頸部のエナメル質や象牙質がくさび形に失われた状態である。強いブラッシング圧や咬合力の関与が指摘され、知覚過敏の原因となることがある。
機能時痛
咀嚼や開口など顎を動かしたときに生じる痛みである。何もしていないときの痛みと区別して記録することで、病態の把握に役立つ。
歯冠歯根比
骨に支えられている歯根部分の長さに対する、支えられていない歯冠部分の長さの比である。歯にかかる力の負担を考える際の目安となる。
歯冠長延長術
歯肉や骨の位置を調整して、見えている歯冠の長さを確保する外科処置である。修復治療の準備や見た目の調和を目的として行われることがある。
歯周パック(歯周包帯)
歯周外科処置の後に創面を保護する目的で貼付する材料である。数日から一週間程度で除去することが多い。
歯周医学(ペリオドンタルメディシン)
歯を支える組織の炎症と全身の健康状態との関連を扱う研究領域である。関連が指摘されている事項もあるが、因果関係については研究が続いている。
歯周基本治療
付着物や沈着物の除去、清掃方法の確認などからなる、歯周治療の土台となる一連の処置である。矯正治療を始める前に炎症を落ち着かせる目的でも行われる。
歯周外科治療(フラップ手術)
歯肉を一時的に開いて、器具が届きにくい部位の沈着物や炎症組織を直接取り除く外科処置である。適応は検査結果をもとに歯科医師が判断する。
歯周形成外科
歯肉や粘膜の形態・量を整えることを目的とした外科処置の総称である。清掃性や見た目の調和を目的に計画される。
歯周治療用装置
歯周治療の過程で用いる暫間的な連結装置や義歯である。動揺している歯を安定させ、咬合や清掃環境を整えながら治療を進める目的で使用する。
歯周炎のグレード分類
2018年の国際分類で、進行の速さや将来のリスクを3段階で示す区分である。骨吸収量と年齢の比、喫煙、糖尿病のコントロール状況などを加味して判断する。
歯周炎のステージ分類
2018年の国際分類で用いられる、重症度と治療の複雑さを4段階で示す区分である。付着の喪失量、骨吸収の程度、欠損歯数などをもとに歯科医師が判定する。
歯周炎症表面積(PISA)
歯周ポケット内で炎症を起こしている面の広さを数値化した指標である。全身への炎症の負荷を推し量る研究などで用いられる。
歯周病原細菌
歯を支える組織の炎症に関与するとされる細菌の総称である。細菌の存在だけで発症が決まるわけではなく、体側の要因や生活習慣も関与する。
歯周病安定期治療(SPT)
歯周組織の状態が安定した後に、定期的な検査と清掃によって状態の維持を図る段階の治療である。
歯周精密検査
1歯につき6か所のポケット深さを測定し、歯肉出血、歯の動揺度、根分岐部の状態などを詳しく記録する検査である。治療計画の立案と効果判定に用いる。
歯周組織再生療法
失われた歯周組織の再生を目指し、材料や膜などを用いて行う処置の総称である。適応は骨欠損の形態などにより限られ、歯科医師が判断する。
歯周膿瘍
歯周ポケット内の感染が急性化し、膿がたまって腫れや痛みを生じた状態である。矯正治療中に生じた場合は、まず急性症状への処置と歯周治療を優先する。
歯周-歯内病変
歯を支える組織側の炎症と、歯の神経側の炎症が互いに影響し合っている状態である。どちらが主体かの見極めによって処置の順序が変わる。
歯垢染色剤
歯面の付着物を色素で染め出すための薬剤である。磨き残しの部位を目で確認できるため、清掃方法の見直しに用いる。
歯根膜面積
歯根膜が歯根面を覆っている面積をいう。歯を支える能力の目安とされ、歯周炎で支持組織が失われるとこの面積も小さくなる。
歯槽中隔
隣り合う歯の歯槽の間にある骨の壁である。エックス線写真でその高さや形を確認し、歯根の位置関係や骨の状態の評価に用いる。
歯槽堤増大術
吸収して痩せた歯槽堤の幅や高さを、骨移植や骨補填材などで補う外科処置である。インプラントや補綴装置のための土台づくりとして行われる。
歯槽粘膜
歯肉より外側にある、赤みが強く可動性のある粘膜である。角化していないため、装置が当たると刺激を受けやすい。
歯槽頂
歯を支える骨の最も歯冠寄りの縁を指す。エックス線写真でCEJからの距離をみることで骨の高さを評価する。
歯肉クレフト
歯肉の縁に生じる裂け目状の形態変化である。強すぎる清掃圧や炎症、歯の位置などが関係するとされ、原因の見直しが行われる。
歯肉バイオタイプ
歯肉や周囲の骨の厚みに関する個人差の分類で、薄い型と厚い型に大別される。薄い型では歯の移動や外科処置の後に歯肉の形が変化しやすいとされる。
歯肉切除術
過剰になった歯肉や深くなった部分の歯肉を切り取り、形を整える外科処置である。原因や全身状態を踏まえて適応が検討される。
歯肉剥離掻爬術
歯肉を切開して剥離し、直視下で歯根面の汚染物質や炎症性の組織を取り除く歯周外科処置である。フラップ手術とも呼ばれる。
歯肉弁根尖側移動術
歯肉弁を根尖側へ移動して縫合し、角化した歯肉の幅や歯冠の露出量を調整する術式である。適応は診査に基づいて判断される。
歯肉弁歯冠側移動術
歯肉弁を歯冠側へ移動して縫合し、露出した歯根面を覆うことを目的とする術式である。得られる被覆の程度には個人差がある。
歯肉整形術
歯肉の形態や厚みを整えることを目的とする外科処置である。清掃のしやすさや見た目の調和を考慮して計画される。
歯肉歯槽粘膜境(MGJ)
角化した歯肉と、その外側にある可動性の粘膜との境界線である。歯肉の移植や歯肉弁を扱う外科処置を計画する際の目安となる。
歯肉溝
歯と遊離歯肉の縁との間にある浅い溝である。健康な状態では浅く保たれるが、炎症が続くと深くなることがある。
歯肉溝滲出液(GCF)
歯肉溝ににじみ出てくる組織液である。炎症の程度によって量や成分が変化するとされ、歯肉の状態を反映する指標として研究されている。
歯肉縁下う蝕
歯肉のふちより深い位置まで及んだう蝕である。そのままでは修復や清掃が難しいため、矯正的な牽引や外科処置を組み合わせた対応を検討することがある。
歯軸
歯の長軸の方向をいう。歯周組織への力の伝わり方や被せ物・義歯の設計に関わるため、成人矯正では歯軸を整えること自体が治療目標になることがある。
歯間ブラシ
歯間部に挿入して清掃する小さなブラシ状の用具である。すき間の大きさに合ったサイズを選ぶことが大切である。
歯間乳頭
隣り合う歯の間を埋める三角形の歯肉である。歯の位置や骨の高さによって形が変わり、清掃器具が届きにくい部位でもある。
水平性骨吸収
歯を支える骨の高さがほぼ一様に低くなる形の吸収である。エックス線写真で骨の縁の位置の変化として確認される。
永久固定
歯周治療後も長期的に歯を連結して安定を図る固定法である。連結した被せ物などを用い、支持組織の減った歯にかかる負担の分散を図る。
洗口液
口をすすぐために用いる液体の製品群である。機械的な清掃を補助する位置づけであり、目的に応じて選択する。
混合能力検査
噛むと色が変化するガムなどを用い、色の混ざり具合から食物を混ぜ合わせる能力を評価する検査である。
温罨法(おんあんぽう)
蒸しタオルなどで患部を温め、血流や筋の緊張をやわらげることを目的とする方法である。炎症が強い時期には適さない場合があるため、指示に従って行う。
滑液
関節腔を満たす粘り気のある液体である。関節面の潤滑と、軟骨への栄養供給の役割を担う。
滑膜
関節包の内面を覆う薄い膜で、関節の動きを滑らかにする滑液をつくる組織である。炎症が生じると痛みや腫れの原因になることがある。
滑膜炎
関節を包む滑膜に炎症が生じた状態である。関節部の痛みや腫れ、動かしにくさと関連することがある。
滑走運動
下顎頭が関節円板とともに関節結節に沿って前下方へ滑る運動である。大きく口を開けるときや下顎を前に出すときに生じる。
炎症性サイトカイン
免疫細胞などが放出し、炎症反応や骨吸収を進める働きをもつタンパク質の総称である。歯周炎の病態のほか、矯正力に対する組織の反応にも関与する。
無痛最大開口量
痛みを感じずに自分で開けられる最大の開口量である。痛みを我慢して開いた量とは分けて記録し、経過の把握に用いる。
片頭痛
拍動性の頭痛が繰り返し起こる疾患で、こめかみや顎の周囲の痛みとして自覚されることもある。顎関節症との併存や鑑別が問題となる。
物理療法
温熱や寒冷、電気刺激、光などの物理的な手段を用いて、痛みや筋の緊張を和らげることを目的とする治療の総称である。他の治療と組み合わせて行われることが多い。
犬歯の側切歯化
側切歯が欠如している場合に、犬歯を側切歯の位置へ移動し、形を整えて側切歯として機能させる方法である。適応は咬合、歯の形態、顔貌などにより異なる。
犬歯誘導
下顎を側方に動かしたときに、上下の犬歯が接触して他の歯が離れる咬合様式である。奥歯にかかる側方的な力を抑える働きがあると考えられている。
生物学的幅径(バイオロジックウィズス)
歯槽骨頂から歯肉溝の底までの間で、接合上皮と結合組織が歯面に付着している部分の幅を指す。この領域に及ぶ修復物や処置は歯肉の炎症につながることがあるため、治療計画で考慮される。
生物心理社会モデル
症状を身体的な要因だけでなく、心理的要因や生活環境などの社会的要因も含めて総合的にとらえる考え方である。顎関節症の管理でも重視されている。
疼痛日誌
痛みの強さや生じた時間、その前後の生活上の出来事などを患者自身が記録するものである。誘因の把握や治療経過の確認に役立つ。
疼痛誘発検査
触診や開口運動、下顎への負荷などによって、患者が普段感じている痛みが再現されるかを確かめる診察手技である。痛みの部位や由来の推定に用いられる。
痛覚変調性疼痛
組織や神経に明らかな損傷が認められないにもかかわらず、痛みを処理する神経系の働きの変化によって続くと考えられる痛みである。慢性の顎顔面痛で考慮されることがある。
痛覚過敏
通常であれば軽い痛みで済む刺激に対して、強い痛みを感じる状態である。痛みが長引いた場合にみられることがある。
相反性クリック
開口時と閉口時の二度、それぞれ異なるタイミングで生じるクリック音である。関節円板が動きの途中で復位し、再びずれる状態と関連づけて解釈される。
着脱方向
部分床義歯などを口腔内に出し入れする一定の方向をいう。支台歯の傾きが強いとこの方向が制限されるため、補綴前の矯正で歯の傾きを整えることを検討する。
睡眠時ブラキシズム
睡眠中に生じる歯ぎしりや噛みしめである。本人は自覚しにくく、同居者の指摘や歯のすり減りから気づかれることがある。
矢状顆路傾斜角
下顎を前方に動かしたときの顆路を側方からみて、基準平面との間につくる角度である。個人差が大きい指標とされる。
短縮歯列
大臼歯部を失い、前歯と小臼歯を中心とした歯列で機能している状態をいう。すべての欠損を補綴せず経過をみる考え方の対象として研究されてきた。
矯正用歯ブラシ
装置の凹凸に合わせて毛の長さや形状を工夫した歯ブラシである。通常の歯ブラシと部位によって使い分けることがある。
破局的思考
痛みを過度に悲観的にとらえ、意識が常にそこへ向いてしまう心理的な傾向である。慢性的な痛みの経過に関わる要因の一つとして評価される。
神経障害性疼痛
神経そのものの損傷や機能異常によって生じる痛みで、しびれや灼けるような感覚を伴うことがある。通常の消炎鎮痛薬では和らぎにくい場合がある。
筋拘縮
筋や腱が線維化して伸びにくくなり、開口量が制限された状態である。長期間の開口制限や外傷、感染の後に生じることがある。
筋攣縮(筋スパズム)
咀嚼筋が急に持続的な収縮を起こし、痛みと運動制限が生じた状態である。比較的短期間で軽快することが多いとされるが、経過には個人差がある。
筋硬結
筋の一部が索状または結節状に硬く触れる状態である。触診で確認され、圧痛を伴うことがある。
筋突起過長症
下顎骨の筋突起が長く伸び、開口時に頬骨弓と接触することで開口が制限される状態である。画像検査で形態を確認し、外科的な対応が検討されることがある。
筋筋膜痛
筋やそれを包む膜に生じる痛みで、押すと痛む部位が限局してみられるものである。顎の周囲では咀嚼筋に生じることがある。
筋触診
咀嚼筋や頸部の筋を指で押し、痛み・硬さ・左右差を確認する診察方法である。一定の力で行い、記録を残して経過を比較する。
組織再生誘導法(GTR法)
骨の欠損部を膜で覆い、治癒の早い上皮の侵入を妨げることで歯周組織の再生を図る方法である。適応となる条件は限られる。
経皮的電気神経刺激(TENS)
皮膚に貼った電極から弱い電流を流し、痛みの感じ方や筋の緊張を和らげることを目的とする物理療法である。適応は診察のうえで判断される。
経頭蓋撮影法(シュラー法)
頭部の側方から斜めにエックス線を入れて顎関節を撮影する方法である。下顎頭の形や動く範囲の概略を把握する目的で用いられてきた。
結合組織移植術(CTG)
粘膜の内側から採取した結合組織を移植し、歯肉の厚みの確保や退縮部の被覆を図る術式である。結果には個人差がある。
緊張型頭痛
頭を締めつけられるように感じる持続性の頭痛である。顎や首肩の筋の緊張との関連が語られることがあるが、原因の判断には医師・歯科医師の診察が必要である。
線維筋痛症
全身の広い範囲に慢性的な痛みやこわばりが続く疾患である。顎顔面領域の痛みを伴うことがあり、全身的な評価が必要となる。
線維軟骨
顎関節の関節面や関節円板を構成する、線維成分に富む軟骨組織である。硝子軟骨とは性質が異なり、加わる力に応じた変化が起こりうるとされる。
肋骨肋軟骨移植
肋骨と肋軟骨を採取して下顎頭の代わりに移植し、関節の形態と機能の再建を図る術式である。成長期では移植部の成長の予測が難しい点に注意を要する。
脱灰(白斑)
清掃不良により歯の表面が白く濁る初期のむし歯様変化。装置周囲に生じやすい。
腫瘍壊死因子α(TNF-α)
代表的な炎症性サイトカインの一つである。破骨細胞への分化を促し、歯周組織における骨の吸収に関与する。
臨床的アタッチメントレベル(CAL)
CEJから歯周組織が付着している位置までの距離である。歯を支える組織がどの程度失われているかを示す指標として記録する。
臨床的歯冠長
口の中で実際に見えている歯冠の長さである。歯肉の位置によって変化するため、歯の大きさと見た目の印象の差を評価する際に用いる。
自発痛
何もしていないときにも生じる痛みである。動かしたときだけ生じる運動時痛と区別して記録される。
舌圧検査
専用の器具を用いて、舌が口蓋を押す力を測定する検査。口腔機能の発達や状態を客観的に把握する目的で行われる。
舌清掃
舌の表面の付着物を専用の器具などで取り除くことである。力を入れすぎると粘膜を傷めるため、方法に注意する。
舌苔
舌の表面に付着する白色から淡黄色の苔状の付着物である。細菌や剥がれた上皮などから成り、口臭と関連することがある。
若年性特発性関節炎(JIA)
小児期に発症する原因が特定されない慢性の関節炎で、顎関節に及ぶと下顎の成長に影響することがある。小児科など医科と連携した長期的な管理が行われる。
茎突起過長症(イーグル症候群)
側頭骨の茎突起が通常より長くなることで、のどや顎、耳の周囲に痛みを生じることがある状態である。顎関節症との鑑別が必要となる。
蝶番運動
下顎頭がその場で回転する、扉の蝶番のような開閉運動である。口を開ける動作の初期段階で主に生じる。
表面筋電図検査
皮膚に貼った電極で咀嚼筋の活動を記録する検査である。筋の活動量や左右差、緊張の持続を把握する目的で用いられる。
観血的関節円板整位術
手術によって顎関節を開き、位置がずれた関節円板を本来の位置に戻して固定する術式である。保存療法で改善が得られない場合などに検討される。
角化歯肉
表面が角化して硬く、動きの少ない帯状の歯肉領域である。幅が狭い部位では、清掃時の刺激や歯の移動に対して条件が不利になることがある。
認知行動療法
痛みに対する受け止め方や生活習慣に着目し、行動の調整を通じて症状との付き合い方を整える心理療法である。長引く顎の痛みで併用が検討されることがある。
負担過重
支台歯や残っている歯に、許容範囲を超える咬合力がかかる状態をいう。動揺の増加や歯根破折につながることがあるため、補綴設計や咬合調整で力の分散を図る。
超音波スケーラー
超音波の振動と注水によって沈着物を除去する器具である。手用の器具と併用されることが多い。
超音波検査
体表から超音波を当てて関節や筋の状態を観察する検査である。放射線被ばくがなく繰り返し行える一方、描出できる範囲には限りがある。
軟性スプリント
弾性のある材料で作製したスプリントである。装着感が得やすい一方、病態によって適応が異なるため、歯科医師が選択を判断する。
軟骨下嚢胞
関節表面のすぐ下の骨内に、円形の透過像として認められる小さな空洞状の所見である。関節の変化を示す所見の一つとして扱われる。
造影MRI
造影剤を用いて撮影するMRI(磁気共鳴画像)で、炎症や血流の状態を把握しやすくなる。滑膜の炎症や腫瘍性病変が疑われる場合に選択されることがある。
遊離歯肉
歯の周囲を襟のように取り囲み、歯面に付着していない可動性のある歯肉の縁の部分である。その内側の面が歯肉溝の外壁をなす。
遊離歯肉移植術(FGG)
口蓋などから採取した歯肉を移植し、角化した歯肉の幅を増やすことを目的とする術式である。適応や得られる結果は部位や条件によって異なる。
運動療法
顎の動きの改善と筋の緊張の緩和を目的に、指導に基づいて行う顎の運動である。無理のない範囲で継続することが求められ、経過には個人差がある。
遮蔽膜(メンブレン)
組織再生誘導法(GTR法)で用いる膜である。歯肉の上皮や結合組織が創内に入り込むのを防ぎ、骨や歯根膜などが再生するための空間を確保する目的で用いる。
酸蝕症
細菌によらず、飲食物や胃酸などの酸によって歯の表面が溶ける状態である。原因の把握と生活習慣の見直しが対応の基本となる。
長い接合上皮性付着
歯周治療後に上皮が歯根面に沿って伸び、上皮を介して付着した状態で治癒することをいう。ポケットは浅くなるが、失われた組織が元通りに再生したわけではない。
開口路の偏位
口を開けるときに下顎の正中が左右どちらかにずれて動く現象である。途中でずれて中央に戻る場合と、開ききった位置でずれたままの場合がある。
開閉口位撮影
口を閉じた状態と開けた状態の両方で撮影し、比較する方法である。関節円板や下顎頭の位置が動きによってどう変わるかを確認する。
間欠ロック
普段は開口できるものの、時折開口の途中で引っかかって開かなくなる症状が生じる状態である。起こった頻度や状況を記録しておくと診察の参考になる。
間置関節形成術
関節を構成する骨の間に自家組織や人工材料を置き、骨どうしが再び癒合するのを防ぐ術式である。顎関節が動かなくなった状態の治療で用いられる。
関節モビライゼーション
術者が下顎に穏やかな力を加えて関節の動きを引き出す徒手的な手技である。実施の可否は病態に応じて歯科医師が判断する。
関節内癒着
関節円板と周囲組織が線維性にくっつき、関節の滑らかな動きが妨げられた状態である。開口制限の原因の一つとして評価される。
関節円板切除術
変形や穿孔が強い関節円板を外科的に取り除く術式である。必要に応じて、代替となる組織を置く方法が併用されることがある。
