矯正歯科・顎変形症の用語集
GLOSSARY
補綴・口腔外科・薬理(2/3)に関する用語120語を掲載しています。用語集の全体は矯正歯科・顎変形症の用語集をご覧ください。
先行鎮痛
痛みが強くなる前の段階で鎮痛薬を投与し、術後の痛みを軽くしようとする考え方である。処置前後の早い時期に投与を開始する方法がとられる。
全部床義歯(総義歯)
すべての歯を失った顎に用いる取り外し式の義歯である。顎堤(あごの土手)の形態や粘膜の状態が装着感や安定に影響する。
共振振動数解析(ISQ値)
インプラント体の固定の程度を、振動の共振周波数から数値化して評価する方法である。得られた値はISQ値として表され、同一部位の経過を比較する際に用いられる。
再建プレート
顎骨の欠損部で残った骨片の位置関係を保持するために用いる金属製のプレートである。骨移植と併用される場合もあれば、単独で用いられる場合もある。
分割抜歯
歯冠や歯根を器具で分割してから取り出す抜歯手技。周囲の骨を削る量を抑える目的で選択されることがある。
切開排膿
膿がたまった部位を切開して膿を排出させる処置。必要に応じて排膿路を確保する。
初期固定(インプラントの初期固定)
埋入した直後にインプラント体が骨の中で動かない状態をいう。骨質・骨量や埋入手技に左右され、その後の治癒経過や荷重を始める時期を判断する材料となる。
制吐薬
悪心や嘔吐を抑える薬の総称である。全身麻酔後の症状に対して、リスクの程度に応じて予防的に用いられることがある。
創離開(そうりかい)
縫合した傷が治癒の途中で開いてしまうこと。感染や創部の過度な緊張などが関与することがある。
医療用シリコーンエラストマー
エピテーゼの製作に用いられる軟らかいシリコーン系材料である。皮膚に近い質感を再現しやすい一方、経年的な変色や劣化が生じるため定期的な作り替えを要する。
単純性骨嚢胞
主に下顎骨にみられる、明らかな裏層上皮をもたない空洞状の骨内病変。
印象用コーピング
インプラントの位置や方向を模型に写し取るため、口腔内で連結して印象採得に用いる部品である。光学印象では、これに代わる専用のスキャン用部品が用いられる。
即時埋入
抜歯した直後の抜歯窩にインプラント体を埋入する方法である。感染の有無や骨の状態によっては選択できない場合がある。
即時荷重
インプラント埋入後の早い時期に仮の歯を装着し、機能させる方法である。骨の状態など条件が限られるため、適応は慎重に判断される。
口内法エックス線撮影(デンタルエックス線写真)
小さなセンサーやフィルムを口の中に入れ、数歯ずつ詳細に撮影する方法である。骨の高さや歯根の状態を細かく確認する目的で用いる。
口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス感染症)
単純ヘルペスウイルスの再活性化により、口唇周囲に小水疱やびらんを生じる感染症。症状がある時期は処置の時期を調整することがある。
口腔カンジダ症
真菌(カンジダ)の増殖により、口の粘膜に白苔や発赤、ヒリヒリ感などが生じる感染症。
口腔乾燥症
唾液の分泌量の低下などにより口の中が乾く状態。薬の副作用や全身疾患が背景にあることがあり、矯正装置の装着中はう蝕や粘膜のトラブルが起こりやすくなることがあるため、清掃と保湿の支援を行う。
口腔前庭拡張術(こうくうぜんていかくちょうじゅつ)
顎堤の吸収によって浅くなった口腔前庭を、粘膜や筋の付着位置を移動させて深くする手術である。義歯の維持・安定の改善を目的として行われる。
口腔扁平苔癬
頬粘膜などにレース状の白い線や紅斑、びらんを生じる慢性の粘膜疾患。刺激により症状が変動することがある。
口腔潜在的悪性疾患(OPMD)
将来的に悪性化する可能性がある口腔粘膜の病変・状態の総称。白板症や紅板症などが含まれ、定期的な観察が行われる。
含歯性嚢胞
未萌出の歯の歯冠を包み込むように顎の骨の中に生じる袋状の病変。埋伏歯や萌出の遅れの背景として画像検査で見つかることがある。
吸収性縫合糸
体内で分解・吸収され、抜糸を必要としない縫合糸。口腔内の粘膜縫合などで用いられることがある。
咬合再構成
咬み合わせの高さや咬合平面を含め、上下の歯の接触関係全体を計画的に再構築する治療である。多数歯の補綴や矯正治療、外科的矯正治療と組み合わせて検討されることがある。
咬合力
上下の歯を噛み合わせたときに、歯や補綴装置に加わる力である。大きさや向きは部位や個人によって異なり、補綴設計や矯正装置の選択で考慮される。
咬合崩壊
多数歯の欠損や歯の移動により、咬み合わせの安定した関係が失われた状態である。矯正・補綴・歯周治療を組み合わせた治療計画が必要となることがある。
咬合支持
上下の歯が噛み合うことで、顎の位置と噛む力を支える働きである。これが失われると、残った歯への負担増加や咬み合わせの高さの低下につながることがある。
唾液腺炎
細菌やウイルスの感染、唾液の停滞などにより唾液腺に起こる炎症。腫れや圧痛を伴うことがある。
唾石症
唾液腺やその導管の中に石灰化物(唾石)ができ、食事の際の腫れや痛みを生じる疾患。顎下腺にみられることが多い。
嚢胞摘出術
嚢胞を裏打ちする膜ごと一塊に取り出す手術。病変の大きさや周囲組織との位置関係をふまえて術式が選択される。
外科的挺出術
埋伏歯や深く破折した歯を、外科的に位置を変えて口の中に出す処置。矯正的な牽引と組み合わせて行われることがある。
天然歯とインプラントの連結
一つの上部構造で天然歯とインプラントをつなぐ設計をいう。歯根膜の有無による動きの差から力の偏りや不具合が生じうるため、適応は慎重に検討される。
失活歯(しっかつし)
歯髄(神経)を失った歯である。感染や破折への抵抗性が変化するため、補綴設計や矯正治療中の管理では注意が必要となる。
嫌気性菌
酸素の少ない環境で増殖する細菌であり、歯周ポケットや根の先の病変など口腔内の感染に多く関与する。抗菌薬を選ぶ際の考慮点となる。
定時投与
痛みの有無にかかわらず、一定の時間間隔で鎮痛薬を服用する方法である。痛みが強い時期には血中濃度の変動を抑え、痛みの再燃を抑えやすいとされる。
小帯切除術
上唇小帯や舌小帯の付着の位置・形態が、歯列や口腔機能に影響していると判断された場合に、その付着を切除・移動する小手術。実施の要否は形態や機能の診査に基づき歯科医師が判断する。
小矯正(MTM)
限られた範囲の歯を対象に行う小規模な歯の移動である。補綴や修復の前処置として、傾いた歯の整直や空隙の調整に用いられる。
局所止血材
抜歯窩や手術創に留置して血液の凝固を助ける材料の総称で、酸化セルロースやゼラチンスポンジなどがある。圧迫や縫合と組み合わせて用いる。
局所麻酔薬の極量
体重や全身状態に応じて定められる、1回の処置で使用できる局所麻酔薬の上限量の目安である。過量投与による全身への影響を避けるための指標として用いられる。
微小血管吻合術(びしょうけっかんふんごうじゅつ)
手術用顕微鏡下で直径数ミリ以下の血管をつなぎ合わせる手技である。遊離皮弁による再建では、移植組織の血流を確保するために欠かせない操作となる。
抗ウイルス薬
ウイルスの増殖過程を妨げる薬である。単純ヘルペスや帯状疱疹では、症状が出てから早い段階での開始が望ましいとされる。
抗ヒスタミン薬
ヒスタミンの働きを抑え、じんま疹やかゆみなどのアレルギー症状を和らげる薬である。眠気を生じることがあるため、服用後の運転などに注意する。
抗真菌薬
カンジダなどの真菌の増殖を抑える薬である。口腔内では含嗽用やゲル状の製剤が用いられることがあり、他の薬との相互作用に注意する。
抗菌スペクトル
ある抗菌薬が効果を示す細菌の範囲である。範囲が広いほどよいというものではなく、想定される原因菌に見合った薬を選ぶことが重要である。
抗菌薬関連下痢症
抗菌薬の使用中や使用後に生じる下痢であり、腸内細菌叢の乱れが背景にある。症状が続く場合は自己判断で中止せず、処方元に相談する。
抜歯窩温存術(ソケットプリザベーション)
抜歯後に生じる骨の吸収をできるだけ抑える目的で、抜歯窩に骨補填材などを填入する処置である。その後の補綴設計を見据えて検討される。
抜歯鉗子(ばっしかんし)
歯を把持して脱臼・脱出させるための抜歯用器具。部位ごとに先端形状の異なるものが用いられる。
抜糸
創の治癒が進んだ段階で、非吸収性の縫合糸を取り除く処置。時期は部位や治癒状態をみて歯科医師が判断する。
掻爬(そうは)
病変組織や不良肉芽を、専用の器具でかき取って除去する手技。
支台歯形成
被せ物が適合するように支台歯の形態を整えて削る処置である。削除する量や形は、補綴装置の材料や必要な厚みに応じて決められる。
支台歯(しだいし)
ブリッジや部分床義歯を支える役割を担う歯である。過大な負担がかからないよう、歯根の長さや歯周組織の状態を評価して選択する。
支台築造(コア)
歯質が大きく失われた歯に、被せ物を支えるための土台を築く処置である。金属、レジン、ファイバーポストなどが用いられる。
放射線性顎骨壊死
頭頸部への放射線治療を受けた部位で、顎骨の血流や治癒能力が低下して骨の壊死が生じる状態。既往がある場合は、抜歯や外科処置の適応を慎重に検討する。
時間依存性抗菌薬
血中濃度がMICを上回っている時間の長さが効果に関係する抗菌薬である。β-ラクタム系が代表であり、1日の服用回数と間隔を守ることが重要になる。
智歯周囲炎
親知らずの周囲の歯肉に生じる炎症である。清掃が難しい位置に生えていることが多く、繰り返す場合の対応を歯科医師が検討する。
暫間補綴装置(プロビジョナルレストレーション)
最終的な補綴装置を装着するまでの間、仮に使用する被せ物や義歯である。見た目・咬み合わせ・清掃性を確認し、最終的な設計を検討する材料となる。
最小発育阻止濃度(MIC)
細菌の発育を抑えるために必要な抗菌薬の最小濃度である。値が小さいほど、その菌に対して効果が得られやすいことを示す指標である。
欠損歯列
歯の一部が失われた状態の歯列である。残った歯の移動や咬み合わせの変化が生じることがあり、経過に応じた対応が検討される。
歯の再植
外傷で抜け落ちた歯を、もとの歯槽窩に戻して固定する処置。経過や予後には個人差がある。
歯の外傷性脱臼
外力により歯が歯槽窩から動いたり抜け落ちたりした状態。完全脱臼や亜脱臼などに分けられる。
歯冠補綴装置(クラウン)
大きく失われた歯冠部の全体を覆って形態と機能を回復する被せ物である。材料や設計は、歯の位置・咬合力・審美的な希望などを踏まえて歯科医師が選択する。
歯原性角化嚢胞
歯をつくるもとになる組織に由来する嚢胞の一つで、裏層上皮に角化がみられる。摘出後も再発の有無を含めて経過を観察する。
歯周補綴
歯周組織が大きく失われた歯列に対し、連結固定や咬合の再構成を含めて行う補綴治療である。歯周治療によって炎症が安定していることを前提に計画される。
歯性感染症
う蝕や歯周炎、智歯周囲炎など、歯やその周囲組織を原因として広がる感染症の総称。
歯根嚢胞
歯髄が失活した歯の根尖部に生じる袋状の病変。歯原性嚢胞の中で比較的多くみられる。
歯根破折
歯根に亀裂や破折が生じた状態。破折の位置や方向によって対応が異なる。
歯根端切除術
根管治療だけでは改善しにくい根尖部の病変に対し、歯根の先端と周囲の病変を外科的に取り除く処置。
歯根膜内麻酔
歯根膜のすき間に少量の局所麻酔薬を注入し、限られた範囲に効かせる方法である。通常の方法で効果が得にくい場合の補助的手段として用いられることがある。
歯槽堤分割術(スプリットクレスト法)
幅の狭い歯槽堤を頬舌的に分割して押し広げ、インプラント埋入に必要な骨幅の確保を図る術式である。骨の厚みや性状によって適応が限られる。
歯槽堤(顎堤)
歯を支えていた骨とそれを覆う粘膜からなる、あごの土手状の高まりである。義歯の安定やインプラント埋入の可否に関わる。
歯槽骨整形術
抜歯後などに残った歯槽骨の鋭縁や不整を滑らかに整える処置。装置や義歯の装着に配慮して行われることがある。
歯槽骨骨折
外傷により、歯を支える歯槽骨が歯とともに骨折した状態。複数の歯がまとまって動くことがある。
歯牙腫
歯をつくる組織から生じる良性の病変で、後続の永久歯の萌出を妨げることがある。萌出障害の原因を調べる画像検査で発見されることがある。
歯科インプラント(人工歯根)
歯を失った部位の顎骨に人工の歯根を埋入し、その上に人工歯を装着する治療法である。全身状態、骨の量、清掃管理の可否などを踏まえて適応が判断される。
歯肉縁下マージン
補綴装置の辺縁を歯ぐきの縁より下に設定した状態をいう。見た目に配慮しやすい一方、清掃性や歯周組織への影響を考慮する必要がある。
残存骨高径(ざんぞんこつこうけい)
上顎臼歯部などで、歯槽頂から上顎洞底までに残っている骨の高さをいう。上顎洞底挙上術の要否や術式の選択を検討する際の指標となる。
残根(ざんこん)
歯冠の大部分が失われ、歯根だけが顎の骨の中に残っている状態の歯。
浸潤麻酔
処置する部位の粘膜や骨膜の近くに局所麻酔薬を注射し、その周囲の感覚を一時的に鈍らせる方法。
消失半減期
体内の薬物濃度が半分になるまでに要する時間である。服用間隔や効果の持続時間を考えるうえでの目安となる。
添付文書
医薬品ごとに効能・用法用量・禁忌・副作用などを記載した公的な情報文書である。処方や投与の判断はこの記載を踏まえて行われる。
減張切開(げんちょうせっかい)
弁を移動させて縫合しやすくするため、骨膜などに切開を加えて弁の緊張をゆるめる手技。
濃度依存性抗菌薬
最高血中濃度がMICに対してどれだけ高いかが効果に関係する抗菌薬である。1回量をまとめて投与する設計が採られることがある。
生検(バイオプシー)
病変の一部または全部を採取し、顕微鏡で組織を調べる検査。診断を確定するために行われる。
生物学的利用能
投与した薬のうち、実際に全身の血液循環に到達する割合である。経口投与では消化管での吸収や肝臓での代謝の影響を受ける。
異種骨(いしゅこつ/ゼノグラフト)
ヒト以外の動物に由来する骨から有機成分を除去して作られた骨補填材である。吸収されにくい性質を利用し、増生した部位の形態保持を目的として用いられることがある。
疑義照会
薬剤師が処方内容に疑問や確認事項がある場合に、処方した医師・歯科医師へ問い合わせることである。重複投与や相互作用を防ぐための仕組みである。
痛覚閾値
刺激を痛みとして感じ始める最小の強さである。年齢・不安・睡眠・体調などの影響を受け、同じ処置でも感じ方には個人差がある。
白板症
口の粘膜にこすっても取れない白い病変が現れる状態のうち、ほかの疾患に分類できないものをいう。経過観察や生検の要否は歯科医師が判断する。
皮下気腫
空気が皮下や粘膜下の組織に入り込み、腫れや握雪感(プツプツした感触)を生じる状態。エアタービンの使用や術後に強く鼻をかむ動作などが誘因となることがあり、経過観察と感染予防を行う。
皮弁壊死(ひべんえし)
移植した皮弁の血流が保たれず、組織が壊死に至る合併症である。早期に発見するため、術後は皮弁の色調や温度などの観察が継続して行われる。
矮小歯
標準より小さく細い形態の歯。上顎側切歯や第三大臼歯にみられることがあり、歯の大きさの不調和や空隙の背景となることがある。
粘液嚢胞
小唾液腺の導管が損傷して唾液が組織内にたまることで生じる、下唇や頬粘膜などの半球状の膨らみ。
粘膜貫通部(ねんまくかんつうぶ)
インプラントの構造のうち、骨の中から粘膜を貫いて口腔内に現れる部分をいう。周囲組織の状態を保つうえで、清掃しやすい形態に整えることが重要となる。
粘膜骨膜弁(ねんまくこつまくべん)
歯肉の粘膜と骨膜を骨から一塊に剥離して作る弁。埋伏歯の抜歯や嚢胞の摘出などで術野を確保するために作製する。
紅板症
口の粘膜に境界のはっきりした赤い病変が現れる状態。白板症と同様に慎重な観察が行われる。
細菌培養・薬剤感受性検査
膿などの検体から細菌を培養して菌種を調べ、どの抗菌薬が効きやすいかを確認する検査である。結果は治療薬を選ぶ際の参考となる。
経験的治療
原因菌が判明する前に、感染部位や症状から想定される菌を対象として治療を開始することである。エンピリック治療とも呼ばれる。
義歯性線維腫(ぎしせいせんいしゅ)
義歯の縁による慢性的な機械的刺激で、粘膜が線維性に増殖したものである。原因となる義歯の調整を行い、必要に応じて切除が検討される。
腓骨皮弁(ひこつひべん)
下腿の腓骨を血管柄付きで採取し、顎骨の再建に用いる移植片である。必要な長さを得やすく、将来のインプラント埋入を見据えた再建に用いられることがある。
自家歯牙移植
患者自身の歯(多くは第三大臼歯)を、歯を失った部位へ移植する方法である。歯根膜の状態や移植先の骨など条件が限られ、経過には個人差がある。
舌下腺
口底の粘膜の下にある大唾液腺の一つ。導管の障害によりガマ腫を生じることがある。
菌交代現象
抗菌薬の使用によって常在菌のバランスが崩れ、その薬が効きにくい細菌や真菌が優勢になる現象である。口腔内の真菌症や下痢の原因となることがある。
薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)
骨吸収抑制薬や一部の血管新生阻害薬の使用中に、顎の骨が露出して治りにくくなる状態。生じることは多くないとされるが、抜歯などの前には服薬状況の確認と医科との連携、口腔清掃や感染源の事前処置が重要とされる。
薬物相互作用
複数の薬を併用したときに、効果が強まったり弱まったり、副作用が現れやすくなることである。市販薬やサプリメント、一部の食品も対象となる。
薬疹
薬の使用によって生じる皮膚や粘膜の発疹である。出現の時期や見た目はさまざまで、重症化することもあるため速やかに相談する。
血管収縮薬含有局所麻酔薬
アドレナリンなどの血管収縮薬を添加した局所麻酔薬。麻酔効果の持続時間や術野の出血量に影響し、全身状態をふまえて使用が検討される。
血管性浮腫
唇・まぶた・舌などが突然むくむ反応であり、薬やアレルギーが誘因となることがある。喉に及ぶと呼吸に影響するため緊急の対応が必要である。
血管柄付き遊離皮弁(けっかんへいつきゆうりひべん)
体の他の部位から血管ごと採取した組織を、欠損部の血管につないで移植する方法である。骨と軟組織をまとめて再建でき、顎骨再建で用いられている。
血管迷走神経反射
緊張・痛み・不安などをきっかけに脈が遅くなり血圧が下がって、気分不良や失神を生じる一過性の反応。歯科処置中に起こることがあり、体位を水平にして回復を待つなどの対応を行う。
術後性上顎嚢胞
上顎洞に対する手術のあと、長い年月を経て手術部位に生じる嚢胞。頬部の腫れや違和感で気づかれることがある。
術直後顎義歯(じゅつちょくごがくぎし)
上顎切除などの手術直後に装着する暫間的な顎義歯である。創面の保護、口腔と鼻腔の遮断、早期の摂食・発音の補助を目的とする。
表面麻酔
粘膜の表面に麻酔薬を塗布またはスプレーし、注射時の刺激をやわらげる方法。
被圧変位量(ひあつへんいりょう)
義歯を介して力が加わったときに、顎堤の粘膜が沈み込む量をいう。部位によって差があるため、印象採得の方法や義歯の設計を検討する際の目安となる。
補綴主導型治療(トップダウントリートメント)
最終的な人工歯の位置と形態を先に想定し、そこから逆算して外科処置や矯正治療の計画を立てる考え方である。インプラント治療の計画で重視される。
補綴前矯正治療
補綴治療を行いやすくするため、あらかじめ歯の位置・傾き・空隙を整える矯正治療である。支台歯の負担軽減や、人工歯を置く空間の確保を目的とする。
補綴治療(ほてつちりょう)
失われた歯や歯質を人工物で補い、形態と機能の回復を図る歯科治療の総称である。矯正歯科治療で歯の位置を整えてから行うことで、装置の設計や咬み合わせの調和がとりやすくなる場合がある。
観血的整復固定術
骨折部を切開して直接整復し、プレートやスクリューなどで固定する手術。
角度付きアバットメント
軸方向が傾いたインプラント体に対して、上部構造の方向を修正するために用いる角度のついたアバットメントである。傾斜埋入と組み合わせて用いられることが多い。
診断用ワックスアップ
治療計画の検討を目的として、模型上に目標とする歯の形態や咬み合わせをワックスで再現したもの。術前の設計の検討や、患者への説明資料として用いられる。
辺縁骨吸収(へんえんこつきゅうしゅう)
インプラント体の周囲で、骨の縁が経時的に減少していく現象である。定期的なエックス線検査で骨のレベルを比較し、経過を評価する。
