インビザラインは、透明なマウスピース型の矯正装置を用いて歯を動かす治療法です。装着中も目立ちにくく、食事や歯磨きの際に取り外せるため、日常生活への影響を抑えながら矯正治療を進められます。ただし、すべての歯並びに適応するわけではなく、専門医による適切な診断が治療成功の鍵を握ります。
インビザラインの適応と非適応
適応しやすい症例
- 軽度〜中等度の叢生(歯の凸凹)
- 軽度の上顎前突・下顎前突
- 空隙歯列(すきっ歯)
- 軽度の開咬・過蓋咬合
適応が難しい場合
- 重度の叢生や骨格性の不正咬合
- 大きな歯の移動が必要な症例
- 装着時間(1日20〜22時間)の確保が難しい方
適応が難しい場合は、ワイヤー矯正やワイヤーとマウスピースの併用をご提案することがあります。当院では「マウスピースありき」ではなく、患者様の歯並びに最適な方法を選択します。
治療の流れ
- 初診相談:口腔内の確認、治療の概要説明
- 精密検査:口腔内スキャン・レントゲン・写真撮影
- 治療計画の立案:3Dシミュレーションで治療後のイメージを確認
- マウスピース製作・装着開始
- 定期通院(4〜6週間ごと):進捗確認、新しいマウスピースへの交換
- 治療完了・保定装置の装着
ワイヤー矯正との比較
| 項目 | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
|---|---|---|
| 見た目 | 透明で目立ちにくい | 装置が見える(審美ブラケットで軽減可) |
| 取り外し | 可能(食事・歯磨き時) | 不可 |
| 適応範囲 | 軽度〜中等度 | 幅広い症例に対応 |
| 通院頻度 | 4〜6週間ごと | 3〜4週間ごと |
| 自己管理 | 装着時間の自己管理が必要 | 装置が固定のため管理不要 |
費用
マウスピース矯正の費用については料金ページをご確認ください。
未承認医療機器に関する注記
インビザラインは、薬機法上の承認を受けていない未承認医療機器です。以下の点をご理解のうえ、治療をご検討ください。
- 入手経路:米国アライン・テクノロジー社の製品を、当院の歯科医師が個人輸入により入手しています。
- 国内の承認医療機器の有無:国内にもマウスピース型矯正装置として薬機法の承認を受けたものは存在します。
- 諸外国における安全性等に係る情報:インビザラインは世界100カ国以上で提供され、1,700万人以上の治療実績があります(2023年時点、アライン・テクノロジー社公表)。重大な副作用の報告はありませんが、日本では薬機法の対象外であるため、医薬品副作用被害救済制度の対象とはなりません。
矯正治療に伴う一般的なリスク・副作用
装着初期の痛み・違和感、装着時間不足による治療遅延、アタッチメント装着部の違和感、歯根吸収、歯肉退縮の可能性があります。