相談前に知っておきたいこと
歯が重なっている、犬歯が歯列から外れて見える、歯ブラシが届きにくいと感じる場合、叢生と呼ばれる状態が関係していることがあります。ただし、見た目が似ていても原因や必要な対応は同じではありません。患者様のお悩みとお口全体の状態を確認したうえで、治療の要否や方法を考えることが大切です。
ガタガタの歯並び・叢生・八重歯とは
歯が並ぶためのスペースに対して歯の大きさや位置のバランスが合わず、歯が重なったり、ねじれたりしている状態は、一般に叢生と呼ばれます。八重歯は、特に犬歯が歯列の外側や上方に出て見えるときの呼び方です。ガタガタに見える歯並びがすべて同じ状態とは限りません。
原因には、歯と顎の大きさの不調和、歯の生える方向や時期、上下の歯の噛み合わせ、顎の骨格的な関係、指しゃぶりや舌の位置などの習癖が関係することがあります。ひとつの原因だけで説明できないこともあります。
歯が重なった部分は歯ブラシが届きにくく、汚れが残りやすい場合があります。一方で、見た目だけから虫歯や歯周病、骨格的な問題の有無を判断することはできません。気になる場所だけでなく、噛み合わせや歯ぐきの状態も含めて確認します。
診断で確認することと、治療の目的
相談では、いつから気になるか、前歯だけを整えたいのか、食べにくさや発音、歯磨きのしにくさがあるかなどを伺います。以前の矯正治療、後戻り、抜歯や治療中の歯、顎の痛み、転居や進学など、治療計画に関わることもお伝えください。
矯正治療の診断では、問診と口腔内の診査に加え、必要に応じてX線写真、顔や口腔内の写真、歯列の記録などを用いて、歯の位置、あごと歯のバランス、噛み合わせ、歯や歯周組織の状態を確認します。歯を並べるスペースがどの程度必要かだけでなく、口元や上下の顎の関係も治療方針に関わります。
目標は、見た目の一部だけを変えることとは限りません。どの範囲まで歯を動かすか、噛み合わせをどのように考えるか、希望する装置が状態に合うかを整理し、できることと難しいことを説明したうえで計画を選びます。
スペースの作り方と治療方法の選び方
叢生を整えるためには、歯列の形を整える、奥歯を含めて歯を移動する、歯の幅をわずかに整える、必要に応じて抜歯を検討するなど、複数の方法があります。どの方法が適切かは、重なりの程度だけでなく、歯ぐきや骨の状態、横顔、噛み合わせ、将来の安定性を含めて判断します。すべての患者様に非抜歯治療が適するわけではありません。
前歯だけの部分矯正が選択肢になる場合もありますが、奥歯の噛み合わせや必要なスペースに課題がある場合は、見える部分だけを動かすと限界があります。前歯の見た目を整えることと、歯列全体や噛み合わせを整えることの違いを確認して選ぶことが必要です。
ワイヤー矯正とマウスピース型矯正装置は、いずれも状態によって検討される方法です。マウスピース型矯正装置では、患者様ごとに指示された装着時間を守る自己管理が治療に関わります。アタッチメント、歯の幅の調整、補助装置、追加の装置作製が必要になることもあります。3D上のシミュレーションは治療の予測を示すものであり、結果を保証するものではありません。
顎の大きさや位置のずれが主な要因である場合は、歯の移動のみで対応できる範囲に限りがあることがあります。顎変形症として手術を伴う治療が検討される場合は、一般に術前矯正、手術を行う医療機関での治療、術後矯正、保定という流れをとります。保険診療の対象となるかは、診断内容に加え、手術の必要性と届出を行った医療機関の施設基準などの条件によります。学校や仕事への影響、手術後の回復は個別に異なるため、手術を行う医療機関で確認が必要です。
FIRST CONSULTATION
治療を始めるかどうかは、相談してから。
装置を決めていなくても構いません。歯並びの悩み、費用、通院、抜歯への不安など、気になっていることからお話しください。
初診矯正相談は無料です。
WEBでご希望の日時が見つからない場合は、LINEまたはお電話でご相談ください。診療・相談日時は担当医と予約枠により異なります。検査・診断は別料金です。
大人とお子様で異なる考え方
成人の患者様では、虫歯や歯周病の治療状況、詰め物や被せ物、歯ぐきや歯を支える骨の状態を確認しながら計画します。成長が終わった後でも矯正治療を検討できる場合はありますが、顎の骨格的なずれが大きい場合や歯周組織の状態によっては、希望する変化に限界があることがあります。
お子様は、相談を始める時期と実際に矯正治療を始める時期が同じとは限りません。乳歯から永久歯への生え変わり、顎の成長、歯の生える方向を観察し、すぐに装置を使わず経過を見ることもあります。
小児矯正では、成長や歯の生え変わりを見ながら行うI期治療と、永久歯がそろった後に歯列と噛み合わせを整えるII期治療に分けて考えることがあります。前歯の噛み合わせが逆になっている、歯列が狭い、永久歯の生え方に注意が必要など、早期に対応を検討する場合はありますが、すべてのお子様が早く治療を始める必要があるわけではありません。早期介入を行っても、将来の抜歯が不要になることを保証するものではありません。
治療の仕組み、流れと生活上の注意
矯正治療では、装置を通じて歯に継続的な力を加えます。歯の根の周囲にある歯根膜に圧力と張力が生じ、その周囲の骨が吸収と形成を繰り返す骨のリモデリングによって、歯は少しずつ位置を変えていきます。歯や歯周組織の反応には個人差があるため、無理に短期間で動かす治療ではありません。
一般的には、相談、検査・診断、治療計画の説明を経て、装置を用いた歯の移動、保定へと進みます。全体的な矯正で装置を用いる期間は一般に2〜3年程度とされ、比較的軽い状態では半年程度の場合もありますが、必要な移動量、噛み合わせ、成長、装置の使用状況などで異なります。通院の間隔も装置と治療計画によって変わります。
治療中には、歯を動かし始めたときの痛みや違和感、装置が頬や唇に当たる不快感、清掃が難しくなることがあります。虫歯や歯肉炎、歯根吸収、歯肉退縮、治療期間の延長などの可能性もあるため、毎日の清掃と受診時の確認が大切です。矯正治療をしても、虫歯や歯周病を必ず防げるわけではありません。
歯の移動が終わった後は、歯並びを安定させる保定を行います。リテーナーの使用方法と期間は状態に応じて指示されます。後戻りが気になる、リテーナーが入らない、きついと感じる場合は、自己判断で曲げたり削ったり、無理に装着したりせず、まず担当する歯科医師へご相談ください。
費用を考えるときの確認事項
初診矯正相談は無料ですが、検査・診断、装置による治療、調節、保定は別の段階です。装置の価格だけでなく、治療を通してどの費用が必要かを確認してください。
自由診療の内容・費用・期間・主なリスク
治療内容:矯正装置を用いて歯を動かし、歯並び・噛み合わせを整える治療です。成長期は必要に応じて顎の成長や生え変わりを考慮し、治療後は保定を行います。
費用:800,000円〜1,500,000円(税抜)/880,000円〜1,650,000円(税込)。装置・治療範囲によって異なります。 初診矯正相談は無料。自由診療の検査・診断は66,000円(税抜)/72,600円(税込)、調節チェックは1回6,600円(税抜)/7,260円(税込)。抜歯・補助処置・保定・再製作などの取扱いを含め、開始前に費用の範囲を確認します。
期間・回数:一般的な全体矯正の動的治療は2〜3年程度、通院は月1回程度を目安とすることが多く、約24〜36回です。軽い部分治療では短い場合もあります。小児は成長観察を挟む場合があり、保定期間・保定の通院は別に必要です。装置、歯の状態、成長、治療段階により異なり、個別の計画でご説明します。
主なリスク・副作用:痛み・違和感、口内炎、清掃の難しさに伴うむし歯・歯肉炎、歯根吸収、歯肉退縮、装置の破損、治療期間の延長、計画の変更、保定不足などによる後戻りがあります。矯正のみでむし歯・歯周病や顎関節症を予防・治癒できるとは限りません。
料金と追加費用の確認事項を見るガタガタの歯並び・八重歯のよくあるご質問
八重歯は叢生と同じですか?
八重歯は、犬歯が歯列から外側や上方に出て見える状態を指す一般的な呼び方です。歯が重なって並ぶ叢生の一部としてみられることがありますが、重なり方や噛み合わせ、原因は患者様ごとに異なります。
歯がガタガタなら、必ず矯正治療が必要ですか?
見た目の重なりだけで、治療が必要かどうかは決められません。歯磨きのしやすさ、噛み合わせ、歯ぐきや歯を支える組織の状態、お悩みの内容を確認して判断します。治療を始めず、経過をみることが適切な場合もあります。
前歯だけを部分矯正で整えることはできますか?
前歯の傾きや軽い重なりに限って部分的な治療を検討できる場合はあります。ただし、スペース不足や奥歯の噛み合わせが関係する場合は、前歯だけを動かす方法では対応しにくいことがあります。診断で治療範囲と限界を確認します。
ガタガタの歯並びは、抜歯をしないと治せませんか?
抜歯の必要性は、歯の重なりの程度だけで決まりません。歯と顎の大きさ、口元、噛み合わせ、歯ぐきや骨の状態、治療の目標を総合して考えます。抜歯を行わない方法が適する場合も、抜歯を検討する場合もあり、非抜歯を一律に約束することはできません。
マウスピース型矯正装置だけで治せますか?
装置の種類は、歯の移動量、噛み合わせ、骨格的な要因、患者様の生活状況などを踏まえて選びます。マウスピース型矯正装置を選ぶ場合も、診察、検査、診断、治療中の経過確認が必要です。指示された装着時間を守ることに加え、アタッチメントや歯の幅の調整、補助装置、追加作製が必要になることがあります。
子どもは何歳から相談したらよいですか?
歯の生え変わり方、前歯の噛み合わせ、歯列の幅、顎の成長には個人差があります。気になるときに相談しても、すぐに装置を使うとは限らず、成長観察を行うことがあります。I期治療とII期治療のどちらを考えるかも、現時点の状態と今後の変化を見て判断します。
顎が小さいことが原因なら、手術が必要ですか?
歯の位置による問題なのか、顎の骨格的な関係が大きく関わるのかは、見た目だけでは判断できません。手術を伴う治療が必要かは検査と診断で判断します。手術を必要とする顎変形症の矯正では、保険診療の条件や医療機関の施設基準が関わるため、受診先や費用は個別に確認が必要です。
矯正後に歯並びが戻ってきた気がします。リテーナーを自分で調整してもよいですか?
リテーナーがきつい、入らない、歯並びが変わったように感じる場合でも、自己判断でリテーナーを曲げたり削ったり、無理に装着したりしないでください。状態を確認して対応を決める必要があるため、できるだけ早く担当する歯科医師へご相談ください。
FIRST CONSULTATION
治療を始めるかどうかは、相談してから。
装置を決めていなくても構いません。歯並びの悩み、費用、通院、抜歯への不安など、気になっていることからお話しください。
初診矯正相談は無料です。
WEBでご希望の日時が見つからない場合は、LINEまたはお電話でご相談ください。診療・相談日時は担当医と予約枠により異なります。検査・診断は別料金です。