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2024.08.30
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矯正歯科の選び方で後悔しない!認定医が解説する10のポイント
歯の健康だけではなく、見た目にも大きな影響を及ぼす「歯並び」。
「子供の頃はそこまで気にならなかったけれど、大人になってから気になるようになった」というケースも増えています。
また、歯並びを改善する前に「どの医療機関を選ぶべきか」で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
歯列矯正は虫歯治療と比べると治療期間が長く、費用も高額になりやすい傾向にあります。
治療で後悔しないためにも、正しい矯正歯科の選び方を知っておきたいものです。
今回は、日本矯正歯科学会の認定医が「矯正歯科の選び方」「歯列矯正で後悔しないためのポイント」などを解説します。
矯正歯科選びで後悔したくない方はぜひご覧ください。
この記事でわかること
・矯正歯科の選び方で押さえておきたい10のポイント
・矯正治療で後悔しないために知っておきたいこと
・日本矯正歯科学会の認定医が在籍するミライズ矯正歯科南青山について
1.押さえておきたい矯正歯科の選び方|押さえておきたい10のポイント
「街中を歩いていると歯科医院をよく見かける」ということはありませんか?
これだけ歯科医院が多いと、いざ矯正を受けようと思っても、どの医療機関を選べばいいか悩んでしまうこともあるでしょう。
そこで、信頼できる矯正歯科を選ぶために押さえておくべき10のポイントを紹介します。
矯正歯科の選び方で迷っている方はぜひ参考になさってください。
1-1.【1】日本矯正歯科学会の認定医が在籍している
まず前提として、日本矯正歯科学会の認定医である「矯正治療の専門家」が在籍している矯正歯科を選ぶようにしましょう。
「日本矯正歯科学会」は日本最大の矯正歯科学会で、学会が定める「認定医」になるには5年以上にも及ぶ矯正歯科に関する専門的な研修を受け、学会の試験に合格する必要があります。
つまり、日本矯正歯科学会の認定医として選ばれた医師は、矯正治療の技術・知識が豊富であるということなのです。
なお、認定医の詳細については、日本矯正歯科学会のホームページで確認できます。
学会の認定医が在籍していることが分かったら、歯科医院の実績や症例数が多いかどうかも確認しておくことをおすすめします。
1-2.【2】矯正治療に必要なセファログラムやCT撮影が用意されている
セファログラムとは、X線を照射して横顔や顔の正面を撮影するレントゲン写真のことです。
これにより、顎の上下の大きさ・骨格のズレ・あごの形・歯の傾斜角(※)・口元の全体的なバランスなど、肉眼で見ただけでは分からない部分を分析・診断できます。
たとえば、歯が前に飛び出す「出っ歯」の症状でお悩みの場合、セファログラムを使用することで「上の顎が前に出ている」「下の顎が小さいために前に出ている」など、出っ歯の原因を詳しく診断できるのです。
つまり、セファログラムは確実な診断を行い、矯正治療の質を向上させるために不可欠な検査なのです。
さらに「レントゲン撮影」を行うCT検査を受ければ、骨や歯の状態を確認でき、より精度の高い診断を受けられます。
一方、一般的な歯科医院で使用する「パノラマレントゲン」は、歯や歯の根本のみを映した平面画像のため、CTよりも得られる情報が限られています。
こうした検査の違いからも、矯正治療を受ける場合は矯正歯科がおすすめです。
矯正歯科の機材や設備については、歯科医院のホームページを確認したり、矯正治療の相談時に直接確認したりするなど、事前にチェックしてから治療に臨むとよいでしょう。
※歯がどれくらい傾いているかを表す角度
【セファログラム】
【3DCT】
【パノラマレントゲン】
1-3.【3】複数の矯正装置を取り扱っている
歯並びを整えるための矯正装置には、複数の種類があります。
どの矯正装置が適しているかどうかは、患者様の症状や歯の状態によって異なります。
たとえば、矯正装置の着脱ができるとしてマウスピース型矯正装置(※)が注目されていますが、全ての歯並びのお悩みに適しているわけではありません。
歯のねじれが強い場合や、抜歯を伴う大幅な歯の移動が必要な場合には、マウスピース型矯正が適さないことがあります。
患者様によって歯並びや噛み合わせの状態は異なるため、最も適した矯正方法を選択することが重要です。
全ての矯正歯科に当てはまるわけではありませんが、医療機関が単一の矯正装置のみを推奨する場合、ほかの矯正方法に対する知識や技術が不足している可能性があります。
そのため、複数の矯正装置を取り扱い、患者様のニーズに合った選択肢を提供できる歯科医院を選ぶとよいでしょう。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
1-4【4】矯正治療のメリット・デメリットを説明してくれる
矯正歯科を選ぶ際に重要なのは、医師やスタッフのコミュニケーション能力の質だけでなく「矯正装置のメリット・デメリットを分かりやすく説明してくれる矯正歯科かどうか」です。
どの矯正装置を選ぶかによって治療期間や費用、力の掛け方、滑舌への影響などが異なりますので、患者様が納得できる説明をしてくれる矯正歯科を選ぶようにしましょう。
矯正装置ごとのメリット・デメリット
表側矯正
「ワイヤー矯正」とも呼ばれ、歯の表側に矯正装置を付けて歯並びを整えます。
近年はより目立ちにくい「ホワイトワイヤー」を使った治療や、セラミックやジルコニア製など審美性の高い素材でできた矯正装置も登場しています。
メリット
適用範囲が広く、さまざまな歯並びの治療に対応できる
デメリット
金属やプラスチック製のブラケットを使用する場合、矯正装置が目立ちやすくなることがある
矯正装置が歯の表面に付いているため、歯が磨きにくい
裏側矯正
裏側矯正は「舌側矯正」「リンガルブラケット矯正」とも呼ばれ、歯の裏側に矯正装置を付けて歯並びを改善します。
表側矯正と比べると矯正装置の装着が難しいため、歯科医師にはある程度の技術が必要となる。
メリット
矯正装置が目立ちにくいため、矯正中も審美性を維持できる
デメリット
矯正装置の影響で滑舌が悪くなることがある(1〜2週間で慣れてくるケースが一般的)
矯正装置が歯の裏側に付いているため、表側矯正よりも歯が磨きにくい
マウスピース型矯正歯科装置
ワイヤーやブラケットは使用せず、透明なマウスピースで歯並びを整える矯正方法です。
治療の段階ごとにマウスピースを付け替え、少しずつ歯並びを改善します。
メリット
痛みが少なく、自分で矯正装置を着脱できる
目立ちにくいため、審美性を損なわずに治療を受けられる
デメリット
マウスピースの設計には専門的な知識と経験が必要で、歯科医師の技量によっては適応できる症例が限られるケースがある
歯列矯正に関する基本的な知識については、当サイト「現役矯正歯科医が歯列矯正の費用から期間まで徹底解説します」をご覧ください。
1-5.【5】費用や治療期間などを事前に提示してくれる
歯列矯正は矯正装置ごとに費用や治療期間が異なるため、患者様のニーズに合った矯正装置を選ぶことが重要です。
歯列矯正は保険適用となる条件が限られており、多くの場合は自費治療となります。
そのため「患者様の歯並びを改善するためにかかる期間」「患者様の症状に合った矯正装置」「治療に必要な費用」を具体的に提示してくれる医療機関が望ましいでしょう。
特に、治療期間の予測は、経験豊富な歯科医師でなければ判断が難しいことがあります。
表側矯正(ラビアル矯正・唇側矯正・マルチブラケット矯正)の場合
治療費:75〜115万円ほど)
治療期間:1〜3年ほど
裏側矯正(舌側矯正・リンガルブラケット矯正)の場合
治療費:90〜130万円ほど
治療期間:1年半〜3年ほど
マウスピース型矯正
治療費:45〜130万円ほど
治療期間:1〜3年ほど
※基本施術料のみ
また、矯正治療の他にも、以下のような追加費用が発生する場合があります。
- ・矯正装置の調整費用
- ・矯正治療中の通院費用
- ・矯正後のリテーナー(保定装置)の費用
また、矯正治療の前後に処置を行うケースもあり、歯列矯正のほかにも虫歯や歯周病などの治療費が別途費用が発生することも覚えておきましょう。
「想定していたよりも出費が多い」と後悔しないためにも、治療前に具体的な料金設定を確認しておくことが大切です。
矯正治療以外の費用
矯正前
・レントゲン撮影
・口腔内のスキャンなど
矯正中
・虫歯や歯周病が見つかった場合、矯正治療とは別に虫歯の治療費も発生する(※)
・矯正装置の故障による交換費用
・矯正装置の調整料
・月に1回程度の通院費(再診療)
矯正後
・歯並びを維持するためのリテーナー(保定装置)
※本来、虫歯の治療には保険が適用されます。しかし、矯正治療が保険適用外となっている場合は虫歯の治療も自費診療となることがあるため、注意が必要です。
関連記事:現役矯正歯科医が歯列矯正の費用から期間まで徹底解説します
1-6.【6】矯正中のトラブルに対応してくれるか
歯列矯正中は矯正装置の一部が外れたり、調整後に痛みを感じたりと、トラブルが生じることがあります。
また、固定式の矯正装置の周辺は歯ブラシが届きづらく、矯正前よりも虫歯や歯周病のリスクが高まります。
日常生活においても食事や発音に影響を与えることがあるため、トラブルが起きた際はすぐに対応できる歯科医師・歯科衛生士が在籍している歯科医院を選ぶことが重要です。
可能であれば担当医が常駐している歯科医院が理想ですが「不在の場合には矯正に関する知識を持った歯科衛生士やスタッフが対応してくれるかどうか」も確認するようにしましょう。
矯正中に起こりうるトラブル
歯肉炎
歯ぐきが腫れたり、出血したりする状態
症状が進行するとさらに重大な「歯周炎」を引き起こす恐れがある
歯肉退縮 (しにくたいしゅく)
歯ぐきが痩せたり、下がったりしている状態
歯列矯正中のケア方法については、当サイト「現役矯正歯科医が歯列矯正の費用から期間まで徹底解説します」で解説しています。
1-7.【7】矯正歯科と一般歯科の連携はとれているか
歯列矯正中は、口内のトラブルが起こりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
矯正中のトラブルを回避するためには早期発見が重要であるため、一般歯科との連携がとれている矯正歯科を選ぶことをおすすめします。
1-8.【8】通いやすい歯科医院かどうか
歯列矯正は治療期間が長く、通院頻度が多い特徴があります。
そのため、歯列矯正を受ける際は自宅や職場の近くなど、通いやすい立地の歯科医院で治療することをおすすめします。
治療期間が長い
患者様の症状や、どの矯正装置を選ぶかによって治療期間が異なりますが、平均して2〜3年はかかるケースが一般的
通院頻度が多い
矯正装置の調整や診察など、治療中は月に1回の頻度で通院する必要がある
ほかにも「予約の取りやすさ」や「診療時間の長さ」も重要です。
たとえ通いやすい歯科医院であっても、数ヶ月先まで予約が取れないと治療が進まず、症状を改善できません。
ご自身のライフスタイルに合った歯科医院を選ぶようにしましょう。
1-9.【9】院内が清潔で手入れが行き届いているか
歯科医院は患者様の口の中を治療する場所です。
院内はもちろん、治療で使用する設備も常に清潔でなければなりません。
院内の感染防止対策や清掃が行き届いているかなど、清潔感があるかどうかもチェックしておきましょう。
1-10.【10】口コミやレビューなど評判は悪くないか
矯正歯科の評判は、口コミやレビューで評判を調べることができます。
治療中・治療後の対応や、医師とのコミュニケーションの取りやすさなど、ある程度イメージできると安心です。
とはいえ、投稿された口コミやレビューを鵜呑みにするのではなく、実際に自分で見て「通いたいと思える矯正歯科かどうか」を判断することも大切です。
矯正歯科の選び方で後悔しないためにも、複数の医療機関を検討するとよいでしょう。
2.症状別で見る矯正歯科の選び方
歯並びのほかに虫歯や歯周病も治療したい場合、どの歯科医院を選ぶべきか悩むことはありませんか?
矯正歯科を選ぶ際は「歯並びの問題以外に口内トラブルがないかどうか」もポイントになってきます。
ここからは、虫歯や歯周病などの治療も踏まえた矯正歯科の選び方を紹介します。
2-1.虫歯・歯周病・欠損がある場合
歯列矯正前に虫歯・歯周病・欠損などが見つかった場合、通常は歯並びの改善よりも歯の治療を優先します。
そのため、虫歯や歯周病などの自覚症状がある際は、日本矯正歯科学会の認定医が在籍する一般歯科と併設の矯正歯科か、一般歯科の実績が豊富な矯正歯科がおすすめです。
ここで注意しておきたいのは「矯正前に虫歯が見つからなくても、矯正治療中に虫歯や歯周病となる可能性は0ではない」ということです。
歯列矯正中は、矯正装置に食べかすが付いたり、歯ブラシが届きにくかったりと、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
治療中に虫歯や歯周病になっても対処できる医療機関を選ぶとよいでしょう。
関連記事:ホワイトニングと矯正どっちが先?同時に行う方法や相場も解説
2-2.難症例と診断された場合
矯正歯科治療における「難症例」とは、治療の難易度が高い歯並び・噛み合わせのことをいいます。
難症例と診断された患者様が矯正治療を受ける場合、日本矯正歯科学会の認定医が開業している矯正歯科や、高度・専門的医療を提供する大学病院などでなければ治療が難しいとされています。
矯正歯科における難症例について
・開咬(オープンバイト)
「開咬」とは、上と下の前歯が離れており、噛み合っていない状態のことです。
前歯でものを噛めないため、噛む力が奥歯に偏ってしまう特徴があります。
通常の矯正治療では症状の改善に限界があり、あごの骨を切って歯並びを矯正する「外科的矯正治療」を検討することもあります。
舌で前歯を押す「舌癖(ぜつへき)」があると治療後に歯が後戻りしやすいので、舌癖を治すトレーニングを実施するケースもあります。
・過蓋咬合(ディープバイト)
「過蓋咬合」とは、上の歯が下の歯に深く覆い被さっている状態のことです。
症状によっては、上の前歯で下の歯が見えないケースもあります。
放置すると顎関節症のリスクが高まる可能性もあり、外科的矯正治療も視野に入れながら治療を進める必要がある場合もあります。
・歯の本数が足りない
生まれつき歯の本数が足りない(先天欠損)場合や、虫歯や歯周病で歯を失った場合は、噛み合わせを整えるのに相当な技術が求められます。
欠損本数が多い場合、歯の本数が足りない状態で歯並びを整えても、噛み合わせが改善されないことがあるためです。
このようなケースでは、インプラントで歯を増やすか、抜歯して歯の本数を合わせてから歯並びを整えるなどの方法があります。
噛み合わせや歯並びの安定性だけではなく、顔貌の変化も視野に入れながら治療方針を決めなければなりません。
3.歯科医院別に見る矯正治療の特徴
矯正治療を受けられる医療機関は「一般歯科医院」「矯正歯科専門医院」「歯科大学附属病院」の3つです。
ここからは、歯科医院別にどのような特徴があるのかを解説します。
3-1.一般歯科医院の場合
地域の「かかりつけ医」として、虫歯の治療や歯の定期検診など、歯列矯正以外の治療も行っています。
歯列矯正のほか、矯正前の虫歯治療や矯正中に行う歯のクリーニングを1つの歯科医院で受けられるのは患者様にとってメリットであるといえるでしょう。
ただし、一般歯科治療の主治医とは別に、非常勤の医師が矯正治療を担当しているケースもあるので注意が必要です。
矯正治療の担当医が常駐していない歯科医院は診察日が限られるため、矯正中にトラブルが発生しても、すぐに対応できない場合があります。
3-2.矯正歯科専門医院の場合
矯正歯科は、日本矯正歯科学会の認定医が開業しているケースが多く、専門知識や実績が豊富な医師が治療にあたります。
セファログラムやCT撮影など、矯正治療に必要な設備も整っているため、患者様の希望に沿った治療計画の提案が可能です。
関連記事:現役矯正歯科医が歯列矯正の費用から期間まで徹底解説します
3-3.歯科大学附属病院の場合
大学病院は矯正治療の専門医が多数在籍しています。
矯正歯科・口腔外科・一般歯科など、歯科に関する診療科目が揃っており、抜歯や虫歯の治療が必要になった場合でもスムーズに治療が受けられます。
設備や医療機器も充実しているため、顎変形症をはじめとした難症例にも対応できるのが特徴です。
ただし、大学病院は研修医や歯科学生の「教育現場」であるということも覚えておきましょう。
歯科学生が治療中の様子を見学したり、研修医が医師と共に治療にあたったりする可能性があります。
4.矯正歯科選びで後悔しないために知っておきたいこと
ここまで矯正歯科の選び方についてお伝えしてきましたが、歯科選び以外にも「矯正治療で後悔しないために知っておきたいこと」があります。
一般歯科と審美性(見た目)を重視する審美歯科との違いや、矯正治療が受けられないケースなど、治療前に押さえておきたいポイントを解説します。
4-1.一般歯科と審美歯科の違い
歯列矯正は歯並び・噛み合わせの改善を目的としていますが、一般歯科と審美歯科では大きな違いがあります。
それは審美性(見た目)を重視しているかどうかです。
一般歯科の治療は歯の機能性や噛み合わせを優先するのに対し、審美歯科(美容歯科)は歯を削ったりセラミックの人工物を被せたりして審美性を高めることを優先しています。
しかし、見た目の変化を期待して審美性を追求しすぎた結果、ものが上手く噛めなくなるトラブルが発生するケースもあるため、歯科医院の選び方には注意が必要です。
4-2.症状によっては矯正治療が難しいケースもある
歯列矯正は矯正装置(ワイヤーやマウスピースなど)で歯を動かし、歯並びを整える治療法です。
そのため、歯を動かすことができない重度の歯周病や、歯根と骨が癒着している「アンキローシス」の場合は、矯正治療を受けることが難しいケースもあります。
重度の歯周病の場合
矯正治療で歯が動くメカニズムは歯根の周りの骨がリモデリングという作り代わりによって歯が動きます。
しかし、歯周病菌が歯と骨の隙間に入り込み歯周病の症状が進み、重度の歯周病になると歯を支えている歯槽骨が溶けてなくなってしまいます。
つまり、歯周病を治療せずに矯正治療を行うと、歯周病が悪化する原因になってしまうのです。
歯槽骨が溶けてしまうと歯を動かすことができず、歯並びを整える以前に歯が抜けてしまうリスクが高くなります。
アンキローシスの場合
「アンキローシス」とは、けがや事故などにより歯が抜けたり脱臼することにより歯根膜が失われ、歯の根っこの部分と歯を支えている骨が直接くっついている状態のことです。
アンキローシスは歯の骨の中で起こるため、痛みや自覚症状がありません。
そのため、検査の際に問診やCTを撮影して発見されたり、矯正治療中に1本の歯だけ動かず、その時に初めてアンキローシスであると発覚することも。
癒着の度合いが強い場合は矯正治療の継続が難しいと判断され、外科的矯正治療で周囲の骨ごと移動させるか、アンキローシスの歯を抜歯してインプラントで対応するケースもあります。
5.矯正で失敗しないために初診で医師と共有しておくべきこと
初診のカウンセリング時に医師と共有しておくべきことは以下の通りです。
- ・ご自身の歯並びで気になっているところ(悩みを解決できるかどうか)
- ・矯正治療でどのような歯並びになりたいか(歯並びを改善できるかどうか)
- ・矯正治療にかけられる費用(複数の矯正装置を取り揃えており、予算に合った治療を受けられるかどうか)
- ・どれくらいの治療期間を希望しているか
- ・矯正治療にどのようなリスクが考えられるか
カウンセリングや相談を希望したからといって、必ず矯正治療を受けなければいけないわけではありません。
不明点がある場合には納得がいくまで説明を受けるようにし、最低でも2箇所以上の矯正歯科・クリニックと検討するとよいでしょう。
6.日本矯正歯科学会の認定医が在籍するミライズ矯正歯科南青山
ここからは、日本矯正歯科学会の認定医が院長を務めるミライズ矯正歯科南青山について解説します。
6-1.ミライズ矯正歯科南青山の特徴
ミライズ矯正歯科南青山は日本矯正歯科学会の認定医が在籍する歯科クリニックです。
冒頭で紹介した矯正歯科の選び方を踏まえながら、当院の特徴を解説します。
1.日本矯正歯科学会の認定医が在籍している
日本矯正歯科学会の認定医が院長を務めており、口腔外科医師・形成外科医師・大学病院とも連携しながら、高い技術を持つ経験豊富な医師が治療にあたります。
2.矯正治療に必要なセファログラムやCT撮影が用意されている
セファログラム・CT撮影のほか、最新型の3D口腔内光学スキャナー『iTERO』を導入しています。
精密なデジタルデータにより、患者様のお悩み・ご希望に合った治療計画の提案が可能です。
3.複数の矯正装置を取り扱っている
- 唇側矯正(表側矯正)
- 舌側矯正(裏側矯正)
- マススピース型矯正歯科装置(インビザラインなど※)
上記の代表的な矯正装置による治療が可能です。
ホワイトワイヤーを使用した、目立たない舌側矯正も行えます。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
4.矯正治療のメリット・デメリットを説明してくれる
5.自分に合った費用・治療期間を提示してくれる
患者様のお悩みや、ご希望の予算・治療期間など、現在の歯並びの状況を踏まえながら、各矯正治療のメリット・デメリットをお伝えいたします。
患者様が同意された治療方法に沿って、治療計画を立てますのでご安心ください。
6.矯正中のトラブルに対応してくれるか
7.矯正歯科と一般歯科の連携はとれているか
歯列矯正の専門医が常駐しておりますので、いつでもご相談いただけます。
矯正中に虫歯や歯周病が見つかった場合も、当院に在籍する歯科医が迅速に対応いたします。
8.通いやすい歯科医院かどうか
当院は渋谷・六本木・恵比寿エリアからタクシーで5分以内のアクセスしやすい場所にございます。
9.院内が清潔で手入れが行き届いているか
患者様に気持ちよくお過ごしいただけるよう、当院に在籍するスタッフが毎日清掃しております。
10.口コミやレビューなど評判は悪くないか
当院は芸能人や芸人さんの治療も担当させていただいており、知り合いの方に当院を紹介してくださった事例もございます。
過去には
- ・矢作兼(おぎやはぎ)さん
- ・やついいちろうさん
- ・くっきー!(野生爆弾)さん
- ・ノブ(千鳥)さん
- ・とにかく明るい安村さん
の治療を担当いたしました。
※ご本人より掲載許可取得済みです
また、テレビ朝日「アメトーーク!」からのご依頼により、2024年5月30日放送分「歯を矯正してる芸人」の企画協力および医療監修も行いました。
6-2.子どもから大人まで受けられる矯正治療を提供
ミライズ矯正歯科南青山では、子どもから大人まで受けられる矯正治療を提供しています。
特にお子様の場合は体の成長期に合わせながら、適切な治療内容・時期を見極める必要があります。
当院の治療方針として「なるべく歯を抜かない」「可能な限り短い期間で治療する」ことを重視しているため、負担の少ない矯正治療が可能です。
矯正治療の流れ
1.無料相談・カウンセリング
初診時には、歯並びに関するお悩みやご質問などをお伺いします。
その上で、治療方法や治療期間の目安、費用などをご説明します。
2.初診・3Dシミュレーション
3Dレーザーでお口の中を撮影します。
歯型を取る必要がなく、その場で治療前と治療後のシミュレーションを行えます。
3.精密検査・診断
カウンセリング・3Dシミュレーションを終えた後、口腔内検査の結果を精密に分析します。
患者様のご希望を踏まえながら、矯正装置や治療方法をご提案し、治療計画を立てていきます。
4.矯正治療開始(装置装着)
患者様のお口の中に矯正装置を装着していきます。(装着にかかる時間は30分程度です)
5.治療期間(定期的に通院する)
月に1回を目安に定期的に通院していただきます。
治療経過を観察しながら矯正装置やワイヤーの調整、クリーニングなどを行います。
治療期間は、1〜3年ほどかかるケースが一般的です。
6.治療終了(矯正装置を外す)
治療が終了したら矯正装置を取り外します。
治療後は歯が元の場所に戻ろうとするため、「リテーナー」と呼ばれる取り外し式の保定装置を装着して歯並びを固定します。
小児矯正の流れ
1.予防的矯正治療(2歳半頃から5歳以降に行います)
- ・早期の反対咬合(受け口)の治療
- ・習癖の除去(指しゃぶり、爪噛み、咬唇癖、舌癖、口呼吸など)
- ・機能的要因の除去(歯の萌出(※)異常の改善、歯の早期接触による干渉などの除去)
※歯の生え方
2.I期治療(小学生以降に行います)
- ・機能的矯正装置(着脱式)
- ・拡大装置(着脱式・固定式)
- ・マルチブラケット装置(ワイヤー矯正装置による治療)
- ・顎外固定装置(着脱式) など
矯正装置のほか、拡大装置や固定装置を併用しながら、あごの骨の成長を抑制したり、促進したりして骨格バランスをコントロールします。
上あごと下あごでは発育形態や成長時期が異なるため、治療時期の見極めが非常に重要です。
骨の成長に合わせた適切な治療を行うことで、大人の矯正治療に移行した際に
- ・抜歯の必要がなくなる
- ・抜歯する必要本数が減る
- ・治療期間が格段に短くなる
など、患者様の負担が格段に減り、治療自体もスムーズに進みます。
3.Ⅱ治療(成長期を終えた後に行います)
- ・マルチブラケット装置(ワイヤー矯正装置による治療)
- ・見えない矯正
舌側矯正(裏側矯正)
マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン※)
- 歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療
※完成物薬機法対象外(薬機法未承認)の矯正歯科装置(医薬品)であり、承認医薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
7.矯正歯科の選び方に関するよくある質問
ここからは、矯正歯科の選び方に関する、よくある質問を紹介します。
7-1.矯正歯科の選び方にポイントはありますか?
矯正治療で後悔しないためには、信頼できる病院選びが重要です。
矯正歯科の選び方として、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
- 1.日本矯正歯科学会の認定医が在籍している
- 2.矯正治療に必要なセファログラムやCT撮影が用意されている
- 3.複数の矯正装置を取り扱っている
- 4.矯正治療のメリット・デメリットを説明してくれる
- 5.費用や治療期間などを事前に提示してくれる
- 6.矯正中のトラブルに対応してくれるか
- 7.矯正歯科と一般歯科の連携はとれているか
- 8.通いやすい歯科医院かどうか
- 9.院内が清潔で手入れが行き届いているか
- 10.口コミやレビューなど評判は悪くないか
特に「日本矯正歯科学会の認定医が在籍している」「セファログラムやCT撮影による検査が受けられる」「複数の矯正装置を取り扱っている」については、精度の高い治療を受けるために必要な条件です。
矯正歯科の選び方に迷った際には、ぜひ参考にしていただきたいポイントです。
7-2.一般的な歯科医院・矯正歯科医院・大学病院・審美歯科医院の違いを教えてください
ここからは、歯科医院ごとの違いについて解説します。
一般的な歯科医院
歯列矯正のほか虫歯の治療や歯の定期検診なども行う、地域の「かかりつけ医」。
矯正前の虫歯治療や矯正中に行う歯のクリーニングも同じ医療機関で受けられる。
デメリット:医療機関によっては非常勤の医師が矯正治療を担当しているケースもあり、矯正治療中にトラブルが起きてもすぐに対応できない場合があるので注意が必要。
矯正歯科医院
日本矯正歯科学会の認定医が開業しているケースが多い。
専門知識や実績が豊富な医師が治療にあたる。
治療費のクレジットカード払いやデンタルローンなど、分割払いに対応している矯正歯科が多い。
歯科大学附属病院
設備や医療機器も充実しているため、顎変形症をはじめとした難症例にも対応可能。
矯正歯科・口腔外科・一般歯科など、歯科に関する診療科目が揃っており、抜歯や虫歯の治療が必要になった場合でもスムーズに治療が受けられる。
ただし、大学病院は研修医や歯科学生にとっての「教育現場」であり、治療中の様子を見学したり、研修医が医師と共に治療にあたったりする可能性がある。
審美歯科医院(美容外科)
歯を削ったりセラミックの人工物を被せたりして、一般的な歯科医院よりも審美性を追求できる。
ただし、審美性を追求しすぎると、ものが上手く噛めなくなるトラブルが発生することもあるため、歯科医院の選び方には注意が必要。
7-3.矯正歯科の認定医・専門医・指導医の違いはなんですか?
日本矯正歯科学会による「認定医」と「専門医」には、以下の違いがあります。
認定医
症例審査などを経て、矯正に関する一定以上の高いレベルが認められる場合に与えられる資格です。
指導医
大学等の教育機関で指導者として在籍した年数を基準として与えられる資格です。
矯正治療に関する教育・指導する立場にあることを意味しています。
専門医
専門医の資格はさらに厳しい審査基準をクリアした矯正医に与えられる資格です。
矯正医が全体で約3,000人いるのに対して、専門医は450人程度です。
7-4.歯列矯正だけでは治療が難しいケースもありますか?
患者様の歯並び・骨格の状況によっては、通常の歯列矯正のみでは症状の改善が難しいケースもあります。
たとえば、骨格のズレが生じていたり、左右で骨の大きさが違っていたりと、歯ではなく骨格そのものを矯正する必要がある場合です。
このようなケースでは、あごの骨を切る外科的矯正治療を行い、骨格を整えてから通常の矯正治療を開始します。
(外科的矯正治療の前後に通常の矯正治療を行うケースもあります。)
関連記事:現役矯正歯科医が歯列矯正の費用から期間まで徹底解説します
8.矯正歯科の選び方で迷っている人はミライズ矯正歯科南青山へ
ここまで、矯正歯科の選び方について解説しました。
どの医療機関で矯正治療を受けようか悩む方が多いと思いますが、まずは日本矯正歯科学会の認定医が在籍する歯科医院から探すことをおすすめします。
日本矯正歯科学会の認定医が院長を務めるミライズ矯正歯科南青山では「機能的で美しい適正な噛み合わせを獲得すること」をモットーとしており、歯の機能性・審美性・安全性の3つを重視しています。
通常の矯正治療はもちろん、手術を必要とする外科的矯正治療も対応できるため、これまで多くの患者様の治療を担当させていただきました。
当院は最新型の3D口腔内光学スキャナー『iTERO』を国内導入初期(2007年)から使用しており、精密なデジタルデータを使用した、非常に治療効率の良いマウスピース型矯正歯科装置(インビザライン※)の作成も可能です。
院長を務める富田医師は、かねてより「患者様に歯列矯正で後悔してほしくない」という強い想いがあり、治療時の痛みや期間を考慮した患者様の負担が少ない治療を目指してきました。
見た目を気にせずに歯並びを改善できる「舌側矯正(裏側矯正)」「マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン※)」による「見えない矯正」も行っております。
「どの矯正歯科を選べばいいか分からない」「歯並びを整えたいけれど、矯正装置が目立つことに抵抗を感じる」という方はぜひご相談ください。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
監修:矯正歯科医 富田大介(当院長)